【必見】カスタマーサクセスはアラート設計が重要!

  • 公開日:2023年5月17日(水)

 

 

今回は、「カスタマーサクセスはアラート設計が重要!」というテーマでお送りします。

今回から、カスタマーサクセス製品である「CustomerCore」を運営していらっしゃる、
株式会社リンク 事業責任者の内木場 健太郎 様・守屋 友里 様とともに、
openpage代表・藤島との対談形式でお送りします。
(以下、敬称略)

<株式会社リンクについて>
https://www.link.co.jp/

アラート設計で重要なポイントは、「変数」を利用すること

藤島:
CustomerCoreは、カスタマーサクセスの取り組みを行う上で、
顧客データを活用してアラートをあげる仕組みや、そこからタスクに移していく機能があると思いますが、
「カスタマーサクセスのアラートをあげる」上で意識すべき点、
あるいは重要な点として、どのようなものがありますか?

守屋:
アラートをあげる上で、まず「閾値(しきいち)」、つまり「XXという条件になったら、XXという通知を行う」という仕組みを考える必要があります。

その閾値として使う変数として我々がおすすめしているものは、「サービス固有で持っている特徴的な変数」を利用することです。

藤島:
サービスで固有の・特徴的な変数とは、具体的にどのようなものなのでしょうか?

守屋:
例えば人材系のサービスですと、
求人の応募総数や面接通過率、スカウト数、面接の消化率や実施数などが「サービスで固有の・特徴的な変数」であると言えます。

そういったデータをアラートの閾値としてセットすると、
お客様の課題解決であったり、
成功へ導くためのアクションに繋がりやすいアラートが設計できます。

藤島:
僕も前職は人材系(ビズリーチ)でしたので、スカウトの送付数は非常に重要でした。
それこそサービス立ち上げの際には、黒板に見やすく「今日何通打ったのか」等を管理していました。

そういったものをデジタルでちゃんと可視化して、
「XX通以上送付できている、あるいはできていないお客様にはこういうアクションを取りましょう」という風に、
サービスにおける重要な変数は何かを考えながら取り組みを進めていきましょう、ということですね。

重要な変数を見つけるためには?

藤島:
先ほどは人材系のサービスの例を挙げていただいたのですが、「サービス固有の変数」はどのように考えるべきでしょうか?

内木場:
カスタマーサクセスはお客様をサクセス=成功に導くために支援するための活動です。

そのため、お客様の業務における「成果に繋がりやすい変数は何なのか?」という点に着目し、変数を見ていくのが良いのではないでしょうか。
その変数に沿って、お客様側で変化が起きたときに通知する、ということが重要です。

藤島:
「重要変数を見つける」のような作業も、貴社ではご支援されているのでしょうか?

守屋:
オンボーディングの一環として設計もお手伝いしています。
お客様の状況を確認させていただきながら、
「こういったお客様のサクセス(成功)を支援したい場合は、こういった変数が役に立つかもしれません」とアドバイスさせていただくような形です。

藤島:
カスタマーサクセスには、「ハイタッチ・ロータッチ・テックタッチ」というタッチモデルがありますが、それぞれによって変数は変わりますか?

守屋:
タッチモデルによって変数が区分分けされるケースもあるとは思うんですけれども、
我々としてはどちらかというと、「区分に対してこういうアクションをする」というよりは、お客様それぞれに重要な変数があると思いますので、
タッチモデルごとに対応を分けるのではなく、重要変数に応じて、
きちんとお客様に対してフォローアップのお伺いをする、アクションをとっていく、といった仕組み作りをすることをおすすめしています。

藤島:
だからどんなコミュニケーションをするにせよ、大事にすべき変数というのは、同じである、ということですね。

アラートは、変数の種類によって使い分ける

藤島:
今回のテーマは「アラート」ですが、
重要な変数とかデータを見つけたときに、どのようにアラートをあげていくべきでしょうか?

守屋:
大きく2種類あるかなと思っております。
「お客様のサービスの定着状況の変化」を見るものと「サービスの利活用状況」を見るものです。

藤島:
「定着」と「利活用」はどう違うのでしょうか。

守屋:
これも見る変数によるかなと思うんですけれども、
例えば、「定着」という観点では、
「ご契約開始・運用開始からXXヶ月だったので、お客様の利用状況を確認してください」といった基本的なアラートです。

変数の方で問題がなくても必ず定点チェックを行っていくため、営業的な側面も持つ重要な活動かなと思います。

藤島:
よく「QBR(Quartary Business Review)」といって、
四半期ごとにクライアントと行う目標に対する現状や今後の戦略を確認する会議を設定することがありますが、
その上で定点観測するために「定着」状態のアラートが有効だということですね。
「利活用」のアラートはどのようなものなのでしょうか?

守屋:
実際に我々のお客様でも取り組まれているところで申し上げますと、
例えば「機能Aをもう使っていて、機能Bも使っているお客様はアップセルのチャンスがある」ということを計測したり、
ログイン数を見るのも一つの手段かなとは思います。

またサービス固有の指標の変化を見ることによって、
例えばお客様からご連絡が入る前に先回りしたアプローチができたり、
適切なフォローによってお客様側での機会損失をすることなく、お客様をサクセスに導く、という活動はできるんじゃないかなと思います。

藤島:
重要な機能があると思うのですが、
そういった機能の利用率をちゃんとデータとして取って、データがよければアップセルやクロスセルなど売上を上げるための活動に移っていくと。
逆にあまり数字がよくない場合には、そのためのフォローに活用する、といった形ですね。

アラートの設計と同時に、アクションも設計してしまおう!

藤島:
もう少し深掘ってお話をお伺いしたいんですけれども、
データを見て、アラートをあげると、カスタマーサクセスの方がアクションしないといけないと思うんですよね。

カスタマーサクセスのデータ・アラート・アクション、それぞれの連動性というか、
データからアクションへ一気通貫で落とし込んでいくための仕組みはどのようにお考えでしょうか?

守屋:
タスクの管理に関しては、いわゆる「Call to Action(行動喚起:Webサイトの訪問者を具体的な行動に誘導すること等)」と言われるものもあると思うんですけれども、
例えば我々のようなカスタマーサクセスツールでは、アラートが発生したときにアラート通知が担当者の方に行って、実際に「タスクの自動登録」まで促すことが可能になっています。

そのため、担当者の方には「こういったアラートが通知されたので、こういったタスクを実行してください」という支援も可能なのです。

藤島:
なるほど、データを可視化するだけでなくて「こうやって動いてくださいね」というところまで設計しちゃうと。

守屋:
そうですね。
こういった仕組みを活用していくには「業務の型化」の推進も必要ですが、
こういった仕組みができてくると、チーム全体としてのナレッジの共有であったり、
お客様向けの対応品質の底上げ、というところにも繋がりますので、
ぜひ様々な企業様でも取り組んでいただきたいなと思うところになります。

藤島:
なるほど。

確かにカスタマーサクセスのチームメンバーのオンボーディングや教育・マネジメントはよく課題になる部分だと思いますが、
「こういうデータがこういう状態になった場合は、こんなタスクが発生して、そこではこういうことしてくださいね」ということが型化されていれば、
新規メンバーが入ってきたときも最初はまずその型通りにやればいい、
と教えることができるので、スムーズなオンボーディングや教育にも繋げられそうですね。

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