カスタマーサクセスでツールを導入してはいけない理由。
カスタマーサクセスの取り組みで、「ツール」の導入を考えていらっしゃる方も多いのではないでしょうか。
今回は「カスタマーサクセスでツールを導入してはいけない理由」というタイトルですが、
結論、「何も考えずに、焦ってツールを導入してはいけない」ということをお伝えします。
「何となくのツール導入」は絶対NG!
カスタマーサクセスの取り組みでは、ヘルススコアの計測やコミュニティ運営等を目的として「とりあえずツール入れよう」と考えがちです。
しかし、こういった「とりあえず」「なんとなく」というテンションで導入をすると大体失敗してしまいます。
カスタマーサクセスのツールは、「導入後」が大変です。
そのため、「なぜ導入するのか?」「本当にこのツールが必要なのか?」という目的が明確でなければなりません。
また、一定のカスタマーサクセスの取り組み、もしくは事業フェーズとして「進捗」があることを確認してから、ツールは導入すべきでしょう。
「今はまだ、ツールを導入するには時期早尚なのでは?」というケースも多く見受けられますので、
ツールを導入する目的を明確にした上で、導入に向けた検討を進めていきましょう。
「営業に押されてツールを導入する」はNG!
「営業が強い会社」よりは「開発が強い会社」のツールの方がおすすめです。
カスタマーサクセスのツールに関しては、現状まだまだ新しい会社・製品が多い状況です。
そのため、今後の開発によって、各社の製品はどんどんアップデートされていくでしょう。
カスタマーサクセス関連ツールの市場は立ち上げ期という状況ですが、
今後2〜3年経ったときに「製品の開発」に差が出てくると考えています。
そのため、「営業の方がすごく良さそうな提案をくれた」という理由でツールを導入するのではなく、
「今後の開発がいい感じで進みそうな会社の製品である」という目線で選んだ方が絶対良いでしょう。
「BtoBの事例が少ないツールの導入」はNG!
カスタマーサクセスは基本、BtoBで取り組むことが多いです。
openpage代表・藤島もカスタマーサクセスの仕事に関わっていて感じていますが、
「カスタマーサクセス=儲かりそうだ」という意識で、
カスタマーサクセス向けツールに参入される事業者が最近増えてきた印象です。
ただし、BtoCの施策でよく使われているツールは、
基本的にBtoB向けのツールとはデータの構造が異なるため、
BtoC向けのツールを展開している企業は安易にBtoB市場に参入しない方が良いと思っています。
カスタマーサクセスにおけるBtoBの取引には「法人」という単位はありますが、
法人とその会社の中に「担当者」がいます。
SaaSではアカウントという言い方するかもしれません。
つまり、BtoBのツールにおいては、「会社」とそこに紐づく「個人(担当者)」の両方をデータとして持っておく必要があります。
BoCのツールを入れても「会社」単位のデータを持っていないため、
「結局BtoBツールを入れ直すことになった」という事例をよく見ます。
そのため、基本はBtoCのツールではなく、BtoBのツールを導入して、
しっかりと会社情報と個人の担当者情報を管理できるようにした方が良いでしょう。
その意味では、焦って変なツールを導入するのではなく、
しっかりと導入目的や導入用途を考えた状態でツール導入をすべきでしょう。