openpage代表取締役の藤島です。openpageが提供するカスタマーサクセス・コンサルティングについて、弊社編集部よりインタビュー記事を制作しましたのでお届けします。
openpageのカスタマーサクセス・コンサルティング
――openpageのカスタマーサクセス・コンサルティングは、どのような会社からのご相談を受けることが多いのでしょうか。
コンサルティングは大手企業や上場企業からのご相談が多いです。もう少し詳しく言えば、頂いている相談の多くは、大手企業の中でもITやDXのビジネスですね。今はDXのビジネスを新たに立ち上げて、自社の成長の鍵とする企業が増えています。
――大手企業からのご相談が多いんですね。大手企業のカスタマーサクセスの方々から依頼が来るのですか?
ご相談いただく相手は、カスタマーサクセス部長というよりは、事業責任者やサービス企画責任者などの方が多いです。
事業に責任を負う立場の方が、このビジネスを成長させるならカスタマーサクセスの要素を入れないといけない。そう思ってopenpageにご相談をいただきます。
ご相談いただくどの方も、仕事がすごくできる方々ばかりですが、「カスタマーサクセスは知らないんだ」と正直にご相談をいただきますね。エースメンバーのような方や、次期社長のような方が多い印象です。
――大手企業でエースの方なら、自社で出来てしまいそうですけど、どうして依頼が来るのでしょうか?
そもそもなんでエースメンバーのような方々がいらっしゃるかと言えば、会社を牽引する新規事業のチームや、主力製品の企画担当だったりするからですね。
ただ、自社の事業や組織は熟知していても、そもそものカスタマーサクセスは新規性が高い取り組みです。チーム内に勝手がわかるメンバーがいない状態で、それらしき施策がなんとなく動いているという状態のことも少なくありません。
笑い事ではないんですが、エースなので、そういう状態に苛ついてたりするんです。
これは自分らで学習しても埒があかない、コンサルティングに依頼したほうが早い、自分なら予算もすぐ取れる、スピード優先だとopenpageにご相談をいただくわけです。
――openpage自体はどこで知って相談が来るんでしょうか?
日経BPでの書籍出版(実践カスタマーサクセス)、NHKのTV番組出演(とまどいビズワード)など、国内の大手メディアで発信実績があるのは大きいと思います。法人として最大手のメディアでカスタマーサクセスの発信をしているのは弊社だけですからね。
あとはYouTubeチャンネル「カスタマーサクセスTV」も意外と観ていただけています。一見すると初心者向けに見えるのですが、裏側の台本はかなり専門的で、スタッフもTV出身者など一流のメンバーを揃えて行っていたので、カスタマーサクセスをかなり分かりやすく解説出来ていると思います。YouTubeチャンネルを解説してる法人は弊社しかいないですから、これもご視聴頂いて問い合わせをもらいます。
また弊社は株主が伊藤忠(伊藤忠テクノロジーベンチャーズ/ITV)ですから、投資家や金融機関の紹介も実は多いです。大手企業が出資している会社ということで安心感があるんだと思います。
カスタマーサクセス・コンサルティングのアプローチ
――たしかにopenpageは発信量がすごいです。カスタマーサクセスのコンサルティングは、具体的にはどんなアプローチをするんでしょうか?
まず、カスタマーサクセスは事業、提供価値、価格などによってやるべきことが異なります。その徹底理解からがスタートですね。
弊社は、先ほど述べたように、カスタマーサクセスの本を出したり、積極的に理論やフレームワークの紹介をしています。しかし、「お前が言うな」と思うかもしれないんですが、「カスタマーサクセスとはこういうものだ」と一概に、すべてのノウハウをそのまま自社に当てはめられるものではないとも考えています。
事業戦略とか営業戦略と同じですね。世の中に普遍的な考え方や理論はありますが、何をどう当てはめるか、また取り入れたものをどう運用するかでまったく成果は変わってきます。どう取り入れてどう運用していくべきかの正解は、会社や事業ごとにある。それを前提にコンサルティングを始めます。
――顧客理解ということで合っているでしょうか?
そうですね、正確には弊社の顧客が置かれている周辺環境の理解を徹底します。カスタマーサクセスの成功確率を高めるうえでは、高い市場理解が不可欠です。
具体的には、顧客、営業、開発、競合などの観点で、各方面に丁寧にインタビューをしています。
人は1分で300字は話すと言われています。なので、最低でも合計4〜5時間インタビューすれば、5万字近くは情報量が集まるわけです。意見と事実を整理しながら、テクニカルライターも時には活用して、ビジネス書籍の半分くらいのページに渡るような情報をまずは言語化します。
そして、カスタマーサクセスの専門家の観点で再度分けてみる。これはプロの技を使います。
弊社独自のカスタマーサクセスの多様な観点で、顧客の周辺にある事実や論点を分けて、解釈していきます。
具体的な中身は、企業秘密なので外部に見せることは出来ないのですが、スプシにまとめる時はこのように複数タブでも収まりきならい量の情報を取り扱います。
――これはかなりの情報量ですね。驚きました。
一つ一つの項目は、顧客もなんとなく理解していたりする事項だったりするのですが、弊社が論点をもれなく洗い出し、優先度をつけて整理することで、自社の事業はこういう状態なのだと高い解像度の共通認識をとる、これがコンサルティングにおいて重要なことだと考えています。
ですので、弊社は実はカスタマーサクセス経験者という点だけでなく、起業経験者や役員経験者などの採用要件でコンサルティングチームを作っています。広域な論点を整理するうえでは、事業構造を分解して優先度をつける思考体力が必要です。経営観点で膨大な事業情報に向き合あってきた経験者を中心にチームを作ることで品質を担保しています。
弊社のクライアント様からも、事業の深いところまで徹底して事業理解をしにいく姿勢が評価されています。
コンサルティングの成功と失敗の分け目
――だからopenpageは情報の分析や整理が強いわけですね。
事実をどう集めるか、どう分けるか、どう解釈するかにコンサルティングの力量が表れますからね。情報収集量や、整理や解釈のレベルに高い評価を得ていますので、その期待に応えることがopenpageの約束だと思います。カスタマーサクセスは深い顧客体験に関わりますから、小手先の仕事はしません。
顧客と、その顧客の成功まで向き合うってことは、その事業のほぼ根幹を担うわけです。責任ある仕事と強い集中力を持って、正しい判断をするための思考プロセスを大事にしています。
コンサルティングは「問題解決」が仕事と言いますが、問題解決という言葉をopenpageは軽々しく考えていないです。
だって、そもそもこれが「問題」だと顧客とも話さないといけないわけです。捉え方によっては失礼ですし、納得感がなければすぐクビを切られます。なぜ、これがカスタマーサクセス上で問題なのか、丁寧に紡いだ事実とロジックを元に論理立てて話さないといけないのです。
――たしかにコンサルティング会社がクビを切られる話はよく聞いたことがあります。
コンサルティングプロジェクトの失敗例でよく聞くのは、過去の自身の経験や、一般的なフレームワークの当てはめです。これが問題でこうすべきだと十分な情報や分析がない状態で断定してしまうんですね。一言で言えば浅い、と思われる解説で、顧客をうんざりさせていることが多いです。
前提として述べたように、事業フェーズや市場環境によって取るべきアプローチというのはそもそも違うわけです。エクセレンスカンパニーの真似事だと、すでに事業として完成されているものの真似に過ぎないので、実態と合わなかったりするんです。
もちろん、真似も大事です。しかし、それはあくまで、自社の事業の論点を深く整理できたうえで、取るべきオプションの参考として活用する程度にとどめたほうがいいでしょう。
今の弊社のクライアントからも、「当てはめコンサルティング」に辟易しているとよく話題になっています。コンサルティングは、現場から集めた緻密な事実や情報に基づいて話すから価値があり、評価されるわけです。
openpageのコンサルティング徹底力
――ふと興味がわいたのですがopenpageのカスタマーサクセスにおける論点整理はどのように行っているのですか?
まず、インタビューで集まった情報から、コンサルティングメンバーでみっちり論点整理をすることをします。これには代表取締役の藤島も入りますし、該当事業の専門家を外部から招待したりすることもあります。この整理の過程で、カスタマーサクセス的なフレームワークを使うこともあります。有名な考え方を使うこともあれば、米国の企業からリサーチした最新のフレームワークも適用することもあります。
ディスカッションのMTGを毎晩にわたり行うわけですが、カスタマーサクセスの成功の論理を考えたときに、この論点があがってないのは問題だ、など議論しています。ここは、夜通し気合でやってることも正直に言えばあります。笑
――そこまで徹底すれば、説得力が出そうですね。
弊社のコンサルティング部門の責任者の方が凝り性なので、やりきらないと顧客に提案を出さないって意識が高いですね。
そこまでやりきろうとしていますので、自信はあります。リスクもあるアプローチですが、議論で出た、これは問題なのではないかという発見は、仮に顧客が大手企業であっても、これは出来ていない、漏れている論点だと、媚を売らずにストレートに指摘します。
お客様からすれば、カスタマーサクセスの考えを知らない、もっとやったほうがいいと思って相談して頂いているわけです。openpageの指摘の中で「カスタマーサクセスではこう考えるんだ」と気付きを与えるような示唆を含ませるようにしています。
「うちの社員ならここまで考えなかった、気づかなかった」というところまで向き合う、クリティカルな思考を持って論点を伝える、ということを大事にしていますね。
ここでは、顧客にNOを言うということにもなります。だから、十分なヒアリングや論点整理により信頼がある提案になっていることが必要です。説得力のないNOやこうするべき論は、お客様に失礼になりますから、控えるように意識しています。
――お客様にNOを言うのは難しそうですよね。
よく聞くコンサルティングプロジェクトの失敗は、無批判・曖昧・抽象的なアウトプットです。
批判すればいいというわけではないのですが、お客様も自社の動きがダメだ、改善したいと思って依頼してるわけなので、解像度の高い指摘を求めています。
自社のここはいけなかったんだなとわかるまで徹底して向き合うのがopenpage流です。
クリティカルに考えることは、前進に繋がりますからね。事実と専門性を持って真摯に向き合う、その結果として痛烈な批判になったとしても、その分、成長や変化の可能性が見えるということでもあります。
――どんなアウトプットを出すかもう少し教えてもらえますか?
案件によって変わるのですが、サービスブループリントやカスタマージャーニーの形で顧客の成功に至るまでのシナリオを整理することはよくします。
図に落としていくことで、今まで出た論点はこの話が多かったが、バランス的にはこういう話も必要だ、と見える化するわけです。
カスタマーサクセスは年単位の話なので、一連のストーリーやシナリオがわかるように言語化して納品します。
「自分らでは整理できなかった顧客の道筋がイメージできた」と評価のコメントを頂いています。
カスタマーサクセスは1年単位の体験作りなので、そこにシナリオがないといけないと考えているんですよね。
自社の顧客はこうやって成功に向かっていくんだという物語が見える。顧客がこうなるから、自社はこうすればいいんだというカスタマーサクセスのモデルが綺麗に見える。
顧客体験と業務設計が一連のシナリオから納得できるものになっている、というアウトプットになるように意識しています。
――openpageのカスタマーサクセス・コンサルティングを選ぶべき理由を教えてもらえますか?
まず、カスタマーサクセスの役員クラス以上の経験者が複数いて、これは日本でもトップクラスの在籍数だと思います。国内で弊社ほどカスタマーサクセスの専門発信をしている会社はいないので、そのノウハウを持って貢献するコンサルティングメンバーの優秀さに自信があります。
また、カスタマーサクセスだけでなくコンサルティングの十分な経験者も在籍しており、国内では多くの大手企業と取引をしてきたメンバーが揃っているため、安心してご発注いただけると思います。
――openpageのカスタマーサクセス・コンサルティングについてよくわかりました。ありがとうございました!