BtoBの営業活動において、顧客の購買プロセスに寄り添うことの重要性が高まっています。
従来の営業は、自社の商品やサービスの素晴らしさを一方的に伝えることに終始しがちでした。
しかし、今や多くの顧客が、購買に際して様々な情報収集を自ら行うようになっています。事前の比較検討を経て、納得感を持って購買の意思決定を下そうとするのです。
こうしたお客様の行動変化を踏まえ、営業のあるべき姿も変わりつつあります。
求められるのは、お客様の購買プロセスに寄り添いながら、意思決定に必要な情報を適切なタイミングで提供していくこと。
いわば、「セールス」という行為そのものを、お客様の意思決定を支援するプロセスへと昇華させることが重要だと言えます。
この記事では、BtoBセールスのデジタルシフトを支援する「openpage」を活用し、お客様の購買プロセスに寄り添う方法を解説します。
「営業はお客様の意思決定のサポート役である」という視座に立ち、新しい時代の営業のあり方を考えていきましょう。
お客様の購買プロセスはなぜ複雑化したのか?
それでは、なぜ今、お客様の購買プロセスが複雑化しているのでしょうか。
この背景には、大きく以下の3つの変化があると言われています。
- 情報収集手段の多様化
- 組織の意思決定プロセスの高度化
- 競合他社との比較検討の激化
1つずつ見ていきましょう。
情報収集手段の多様化
まず、お客様の情報収集手段が大きく変化しました。
従来は、営業担当者との商談が情報収集の主要な機会でした。
しかし今では、Web検索をはじめ、動画コンテンツ、ソーシャルメディア、口コミサイトなど、あらゆるチャネルから能動的に情報を入手するようになっています。
セールスフォース・ドットコムが行った調査によると、購買担当者の実に57%が「営業担当者と話す前に、購買プロセスの半分以上を進めている」と回答しています。
営業が関与できるタイミングが後ろ倒しになっているのです。
組織の意思決定プロセスの高度化
お客様の組織における意思決定プロセスも、より高度化・複雑化しています。
特に、大型の投資案件になればなるほど、様々な関係者が購買の意思決定に関与するようになります。
経営層、事業部門、調達部門、財務部門、IT部門など、それぞれの立場で購買による効果や懸念点を吟味するのです。
CEB(Corporate Executive Board)の調査では、B2Bの購買プロセスに平均6.8人の意思決定者が関わっていることが明らかになっています。
営業としては、様々なステークホルダーの関心事を理解し、それぞれに合った説明・提案を行う必要が出てきます。
競合他社との比較検討の激化
加えて、購買に際して競合他社との比較検討も一層活発化しています。
製品やサービスの差別化が難しくなる中、お客様は慎重に検討を重ねようとするのです。
IDC(International Data Corporation)の調査では、企業の90%が「購買の意思決定において、3~4社程度の候補をリストアップして比較検討している」と回答しています。
何より自社の製品・サービスを選んでもらえるよう、魅力を的確に伝えていく必要があります。
以上のように、お客様の購買プロセスは確実に高度化・複雑化しつつあります。
営業としては、情報提供のあり方そのものを変革し、お客様の意思決定プロセスに寄り添っていく必要があるのです。
お客様の購買プロセスに寄り添う3つのポイント
では、お客様の購買プロセスに寄り添うためには、営業はどのようなことに取り組むべきでしょうか。
ここでは、大きく以下の3つのポイントを押さえておきたいと思います。
- 情報提供の最適化
- 意思決定プロセスの「見える化」
- 顧客体験の向上
それぞれ詳しく解説しましょう。
ポイント1:情報提供の最適化
まず重要なのは、お客様に提供する情報そのものの最適化です。
「いつ」「どのような情報を」「どのように」提供するのか。
お客様の購買プロセスに合わせて、情報提供の設計をしていく必要があるのです。
例えば、リードの段階であれば、お客様の問題意識を喚起するような情報が効果的でしょう。
・業界トレンドや将来予測に関する記事 ・他社の成功事例をまとめたホワイトペーパー ・課題解決に向けたヒントが詰まったハウツー記事
こうしたコンテンツを、Webサイトやメールマガジンなどで発信し、お客様の興味関心を引き出していくのです。
一方、お客様が既に課題を認識し、解決策を探し始める段階になれば、より具体的な情報提供が求められます。
・自社製品・サービスの機能や価格に関する情報 ・競合他社との比較資料 ・デモンストレーション動画 ・無料トライアル版の案内 ・見積書や契約書のサンプル
こうした情報を、適切なタイミングで届けることで、お客様の意思決定をスムーズに進められるはずです。
ポイント2:意思決定プロセスの「見える化」
お客様の購買プロセスに寄り添うには、意思決定プロセスそのものを「見える化」することも重要なポイントとなります。
例えば、RFPへの回答、プレゼンテーションの実施、サービスレベル合意書の取り交わしなど、具体的な意思決定プロセスは企業によって異なります。
こうした個別のプロセスを可視化し、お客様と認識をすり合わせておくことが肝要なのです。
「営業が想定しているプロセス」と「お客様が求めているプロセス」が一致していないと、すれ違いが生じるおそれがあります。
そこで、活用したいのがカスタマージャーニーマップです。
顧客の意思決定プロセスを視覚的に描き出し、それぞれのフェーズで必要な情報やアクションを落とし込んでいく。
そうすることで、お客様に「今、何が求められているのか」を的確に把握できるようになるのです。
こうしたカスタマージャーニーマップは、営業だけでなく、マーケティングや営業企画部門とも共有しておくことが理想的です。
それぞれの立場から知恵を出し合い、お客様の意思決定プロセスを支援する体制を整えていきましょう。
ポイント3:顧客体験の向上
お客様の購買プロセスに寄り添う上では、トータルな顧客体験の向上も欠かせないポイントとなります。
お客様にとって、営業担当者とのやりとりは、その企業の製品・サービスの品質を測る物差しにもなります。
「この営業マンは自分の課題をきちんと理解してくれている」 「提供された資料は分かりやすく、参考になった」
こうした何気ない感想の積み重ねが、購買体験の善し悪しを左右するのです。
顧客体験を向上させる上で、特に意識したいのが「オーダーメイド感」の演出です。
同じ資料を漫然と使い回すのではなく、お客様ごとにカスタマイズした情報を提供する。
そんな姿勢が、お客様との良好な関係構築につながるはずです。
「御社ならではの課題は何か」 「今、検討を進める上で、どのような情報が必要か」
お客様の関心事を一つひとつ確認しながら、オーダーメイドの提案を行っていく。
それこそが、選ばれ続ける営業マンに求められる顧客対応だと言えるでしょう。
「openpage」が顧客の購買プロセス理解を支援
以上、お客様の購買プロセスに寄り添う上で重要な3つのポイントを解説してきました。
- 情報提供の最適化
- 意思決定プロセスの「見える化」
- 顧客体験の向上
これらを実践する上で、大きな助けとなるのがデジタルセールスプラットフォーム「openpage」です。
openpageは、お客様との商談内容や、資料の閲覧状況など、営業活動に関するあらゆるデータを可視化します。
これにより、お客様がどの段階で、どんな情報を必要としているのかを具体的に把握できるようになるのです。
加えて、お客様ごとの専用ページを簡単に作成できるのも、openpageの強みです。
提案資料や見積書など、お客様に合わせた情報をワンストップで提供できます。
お客様も自分に必要な情報にアクセスしやすくなるため、顧客体験の向上にもつながるでしょう。
さらに、openpageなら商談の進捗状況を誰もが把握できるようになります。
様々な部署のメンバーがタイムリーに情報連携できるため、お客様にとって滞りのないスムーズな購買体験の提供が可能です。
こうしたopenpageの特長は、営業のみならず、組織全体でお客様の購買プロセスに寄り添うためのインフラとして役立つはずです。
お客様との向き合い方そのものを変革し、選ばれ続ける企業となる。
そのための第一歩を、openpageが力強く支援します。
営業のあるべき姿とは
ここまで見てきたように、営業活動そのものが大きな転換期を迎えています。
今後、営業に求められるのは単なるモノ売りではなく、お客様の意思決定そのものに寄り添うこと。
製品・サービスの機能や価格を超えて、お客様が抱える課題の本質を探り、解決に導くこと。
端的に言えば、「売り手」から「買い手」の視点に立った営業活動が求められるのです。
この変革を成し遂げるためには、従来の延長線上の取り組みでは力不足です。
これまでの「属人的」な営業から、データドリブンな「組織的」営業への移行が欠かせません。
誰もがお客様の課題を可視化し、適切な情報提供を行えるよう、組織としての営業力を底上げしていく。
そうした営業の変革にチャレンジする上で、openpageは心強い味方となるはずです。
もはや、従来型の営業手法に未来はありません。
顧客志向を徹底し、お客様に選ばれ続ける営業組織への進化を。
デジタルセールスプラットフォーム「openpage」とともに、その実現に向けて歩みを進めてみませんか。