openpageは、大手企業とのアライアンス構築や営業活動支援に定評のあるコンサルティング会社です。私たちは、エンタープライズセールスのノウハウを豊富に蓄積しており、デジタルセールスルーム(DSR)などの独自ツールも開発しています。本記事では、openpageの知見をもとに、エンタープライズセールスの極意をお伝えします。
エンタープライズセールスとは?
エンタープライズセールスとは、大手企業から発注の意思決定をいただくための営業活動を指します。一口に大手企業と言っても、業界、事業内容、ビジネスモデル、社員数、設立年数、事業の多角化、営業力、開発力、販売チャネル、経営体制、株主構成など、様々な違いがあります。そのため、大手企業への営業には、画一的な必勝法はありません。
しかし、成功のための考え方や着眼点は存在します。本記事では、openpageのコンサルティング経験から導き出したエンタープライズセールスの本質について解説します。
エンタープライズセールスの特性と注意点
エンタープライズセールスで最も重要なのは、社内の意思決定プロセスが複雑で、多数の関係者を納得させる必要があるという点です。大手企業で新しい取り組みを始めるには、経営層、事業部門、IT部門、調達部門など、様々な立場の人々の合意形成が不可欠です。
そのため、提案内容は、各ステークホルダーの関心事に訴求し、納得感を持ってもらえるものでなければなりません。自社の製品やサービスの価値を、顧客企業の戦略や課題解決に結び付けて説明することが求められます。
また、大手企業は、一つの案件に大きな予算をかける傾向があります。つまり、提案内容も、それに見合った規模とインパクトが必要ということです。小手先の提案では、大手企業の意思決定を動かすことはできません。
ただし、予算規模が大きい分、意思決定のハードルも高くなります。リスクを最小限に抑えつつ、将来の成長につながる効果的な投資であることを示す必要があります。長期的視点に立ち、段階的に成果を示していくことが重要です。
エンタープライズセールスで必要なスキルと考え方
openpageのコンサルタントが、エンタープライズセールスで特に重要だと考えるのは以下の3点です。
- 顧客企業を深く理解する力
- 業界動向、競合状況、経営課題、意思決定プロセス、主要ステークホルダーなど、顧客企業に関する情報を幅広く収集・分析し、深い理解を得ること。
- 戦略的な提案力
- 自社の製品・サービスの特長を活かしつつ、顧客企業の課題解決や目標達成につながる提案を、説得力あるストーリーとロジックで組み立てること。
- 社内外の関係者を巻き込む調整力
- 顧客企業の社内ステークホルダーとの信頼関係を構築し、それぞれの立場や関心事を踏まえた丁寧なコミュニケーションを重ね、合意形成を図ること。
これらのスキルを身につけるには、知識やノウハウの習得だけでなく、経験の積み重ねが欠かせません。様々な業界や企業の案件に携わる中で、徐々に力をつけていくことが大切だと、openpageは考えています。
具体的な進め方のポイント
openpageのコンサルティング経験から、エンタープライズセールスを進める上でのポイントをいくつか紹介します。
- ターゲット企業の選定と理解
- 自社の強みを活かせる業界や企業を選定し、徹底的にリサーチすること。過去の取引履歴やキーパーソンとの関係など、営業の突破口となる情報を見つけること。
- 自社の強みの整理と差別化
- 競合他社に対する自社の優位性を明確にし、顧客企業にとっての価値を押さえること。自社ならではの強みを前面に出した提案を心がけること。
- 経営層へのアプローチ
- 経営課題の解決や新たな価値創造につながるビジョンを提示し、経営層の関心を引くこと。タイミングを見計らい、戦略的に働きかけること。
- 部門横断の関係構築
- 事業部門、IT部門、調達部門など、関連部署を巻き込んだオールプレーで臨むこと。それぞれのニーズを汲み取り、部門間の利害調整を図ること。
- 長期的視点での価値訴求
- 初回の納品だけでなく、中長期的な活用シナリオを提示すること。段階的な成果の積み重ねにより、顧客企業との信頼関係を強化していくこと。
これらを実践する上で、openpageのデジタルセールスルーム(DSR)は強力なツールです。顧客企業の関係者を一堂に集め、提案内容や進捗状況を共有できます。openpageは多くのエンタープライズ顧客に対してDSRを活用しており、高い評価をいただいています。
SMB営業との違い
エンタープライズ営業は、SMB(中小企業)営業とは異なるアプローチが必要です。
SMB営業では、意思決定者が少数で、スピーディーな対応が求められます。一方、エンタープライズ営業では、意思決定者が多岐にわたり、合意形成に時間がかかるのが特徴です。また、SMB向けの汎用的な製品・サービスに対し、大企業向けには、カスタマイズや複合的ソリューションが求められることが多いです。
ただし、顧客志向で課題解決を目指すという営業の本質は共通しています。SMBとエンタープライズ、それぞれの特性を理解した上で、普遍的な営業の基本を大切にすることが重要です。openpageは、長年の経験から培った知見をもとに、お客様の業態に合わせたご支援を行っています。
THE MODELとの違い
Salesforceが提唱するTHE MODELは、見込み客の獲得から、関係構築、提案、クロージングまでの営業プロセスを定型化したものです。優れたフレームワークではありますが、そのままエンタープライズ営業に当てはめるのは難しいと、openpageは考えています。
なぜなら、THE MODELは、ある程度の規模と件数を前提とした営業手法だからです。大量のリード獲得と育成、定型的な提案という流れは、1件1件の案件に丁寧に向き合う必要があるエンタープライズ営業とは相性が良くありません。
エンタープライズ営業では、個別の企業に対する手厚いリサーチと、オーダーメイドの提案作りが不可欠です。また、複雑な意思決定プロセスに合わせて、柔軟に営業の打ち手を変えていく必要があります。THE MODELのような定型フローでは、十分に対応しきれないのです。
もちろん、営業の基本的な考え方は参考になります。しかし、エンタープライズ営業の本質は、画一的なプロセス遂行ではなく、顧客との深い信頼関係の構築にあると、openpageは考えています。私たちは、長年培ってきたエンタープライズセールスのメソッドをベースに、お客様に真に役立つご支援を目指しています。
さいごに
エンタープライズ営業は、大企業の心をつかみ、大きな成約を勝ち取るためのチャレンジングな仕事です。複雑な意思決定プロセス、高度な提案内容、巧みな社内外調整など、高いスキルと戦略的な思考が求められます。
openpageは、皆さまのエンタープライズセールス活動を全面的にサポートいたします。ご要望があれば、デジタルセールスルーム(DSR)の活用から、営業戦略の立案、提案資料の作成、トップ営業との同行に至るまで、ワンストップでご支援します。
エンタープライズセールスで結果を出すには、相応の覚悟とたゆまぬ努力が必要です。しかし、その先には、大きなビジネスチャンスが待っています。ぜひ、openpageと一緒に、エンタープライズセールスの極意を追求してみませんか。まずはお気軽にご相談ください。