主にSaaS/クラウドが普及した昨今、大手企業に向けてどう提案をするべきか、大手企業向けの営業組織をどう作るかという課題がベンチャー企業にはあります。
この記事では、大手企業向け営業のポイントを解説し、個人としても組織としても営業提案力を高めるヒントを届けます。
エンタープライズ営業①大手企業の中の人の目線で、大組織を動かす波と人を捉える
大手企業向けの営業(エンタープライズ営業)は、何かそれ用のテクニックが求められるようにも思えますが、テクニックというよりは大手企業の組織や論理、ガバナンスを把握することが重要です。
取引をするとは、ある意味その会社の一員になるようなもの。顧客の中に入り込んで仕事をするので大手企業の中に馴染めないといけません。
大手企業は、単純に従業員数が多いです。従業員が多いと、組織の構造数も多い。事業部部門、職能部門、企画部門、プロジェクトなどが多くあります。何かを始めるには調整しなければならない人も多くなります。
そして、エンタープライズ営業の観点では、自分がこの大手企業の一担当になったとしたときに、どう組織を動かしていくのか?という胆力が求められます。
組織を動かすのは、ロジックかもしれないし、キーマンかもしれない。トップの戦略、組織の方向性、主力事業の課題、競争環境や技術の変化…何が大手企業の大きな組織を動かす波になるかわからりません。
いずれにせよ、今、大手企業の組織を動かすとしたらどういう風に動かせばいいか知っていることが重要です。これは役職者のほうが知っていることもありますが、組織を動かそうと思っている人なのかがより営業相手として重要でしょう。
組織の波、そしてその波を確実に捉えて組織を動かそうと思っている人。この両輪を捉えて動くことが大手企業向け営業(エンタープライズ営業)の鍵になります。
エンタープライズ営業②圧倒的に顧客を成功させられる、高いレベルの営業提案を行う
大きな組織を動かす波と人があって、さらに営業担当が高いレベルの提案を行うことで、その波に一緒に乗ることができます。
そのためには、自社の提案が、顧客の琴線に引っかかる必要があります。
この業務にこう使えばこんな事になりそうだ、というワクワク感。そしてそれを現実にしてくれそうな堅実さ。この攻めと守りを提案の中に含めることが求められるのです。
突然ですが、買い物というのは、どうせ買うなら、ブランドバックのように見せびらかしたいものです。圧倒的に有能な営業が自分に伏して献身的に仕事をしてくれる、という状態は、大手企業の担当者のプライドをくすぐります。だからBCGやマッキンゼーは東大卒で占められています。
大手企業の場合、法人なので見せびらかすことはしませんが、そうしたくなるほど取引先として有能であることを示さなければなりません。そして有能とは顧客に圧倒的な成果(=カスタマーサクセス)をもたらきてくれるという、提案の確かさと自信から来るものです。
そのためには、顧客のIR、成長戦略、事業課題を理解しているのは当たり前。そのうえで生のヒアリングによる組織課題や現在動いているプロジェクト、これまで取り組んできた施策の内容や、今興味がある取り組みなど顧客の解像度を極限までに高めるのです。
顧客のあらゆる論点を理解したうえで、さまざまな考えの中から、御社に最適な提案を持ってきたと伝える。そして、その提案は実際に顧客を圧倒的に成功させるための地図や説明書になっている。
この地図や説明書の確からしさが最も重要です。この提案内容は一朝一夕で身につくものではなく、顧客の事業成長のため日々、情報収集や試行錯誤を繰り返し、修羅場を潜ってきた者にのみ得られる力です。(そのため、大手企業向け営業は浅いテクニックで誤魔化そうとしても無駄です。)
エンタープライズ営業③大手出身者や高学歴を採用する
大手企業特有の波、人、提案、改善を把握しやすいのは、やはり大手企業出身者になるでしょう。「大手企業筋」が鍛えられています。
結論、大手企業向けの営業(エンタープライズ営業)は出来る限り大手出身者を採用した方がいいです。
もしくは、大手企業のような「組織」を動かせる能力を持った人。コンサルティングやプロジェクトマネジメント、リーダーシップなどの論理がインプットされた、MBA取得者や外資系出身者、SI出身者なども向いています。
高度なロジックの調整力が求められますので、学歴も高いほうが向いているでしょう。学歴が全てではありませんが、企業のあらゆる情報をインプットし、論理的に正解となる仮説を考え、顧客に提案して納得させるには、それなりの頭脳が必要です。
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