【効果実証済み】プロが教える展示会の必勝法!

  • 公開日:2023年7月26日(水)

 

 

BtoBマーケティングでよく活用される施策である「展示会」で、貴社は失敗してませんか?

株式会社セールスのタクミ 佐藤匠さんをゲストにお招きし、
openpage代表・藤島との対談形式でお届けします。
初回は、「展示会施策で大成功するノウハウ」について解説します。(以下、敬称略)

展示会施策が失敗するのは「やりっぱなし」になってしまうから!?

藤島:
今回はセールスの領域では「無敵のプロフェッショナル」である「株式会社セールスのタクミ」の代表、佐藤匠さんにゲストで来ていただいております。よろしくお願いします。
早速自己紹介をお願いできますでしょうか。

佐藤:
「セールスのタクミ」代表の、佐藤匠と申します。
名前が匠、ということもあるのですが、法人領域のセールスに関して、主に営業コンサルティングや営業代行の支援を行っております。

対象としてはスタートアップ企業様がメインであり、これから事業を作っていく、営業職を作っていく企業に対しての支援を行っております。

藤島:
実はタクミさんにもopenpageのセールスも相談をしているんですが、
色々なセールスの方のお話を聞いている中でもプロ中のプロだと思っております。

今回のテーマは「展示会施策」です。
BtoBだと、営業・マーケティングを行う上で展示会に出展し、展示会でアポイントを取って獲得をするというケースも多いと思います。

私の経験上、展示会は結構失敗することも多いなと思っておりまして、どうお考えでしょうか。

佐藤:
ほとんどの企業さんが「展示会をやって終わり」になってしまっていると思います。
あまり成果が出ないけれども、毎年参加しているしとりあえず参加しよう、というケースが多いです。
なかなか巷にノウハウもないというところで非常に苦労されているとお見受けしております。

藤島:
「やっぱりっ放し」になる要因・理由はどこにありますか。

佐藤:
ゴール設定を明確にできていないケースが多いです。
まずよくあるのが「名刺獲得」だけを見てしまって、受注数までは追わない、というケース。
一見成果が出ているように見えるんですけども、売上には繋がっていない、という企業様がかなりいらっしゃいます。

藤島:
名刺枚数は名刺交換した枚数ですが、そこからの受注効果まではきちんと測れていないよね、ということと理解しました。
なぜそのような形になってしまうのでしょうか?

佐藤:
展示会では初めてお会いする方がほとんどですので、
展示会の会話においてなかなか細部まで踏み込みにくく、名刺交換だけで止まってしまいます。

本来、受注に繋がらないと売上に直結しないわけですから、
そこはナーチャリングであったりとか、営業プロセスの設計が一番重要だと思っているんですが、こういった点までなかなか見直ししきれていない、ということが多いです。

展示会の目標設定をやりきれていない、ということが、その要因としては多いのではないでしょうか。

藤島:
そもそも、展示会に出展するだけでも結構大変ですよね。
出展の準備や、名刺交換して名刺の束ができて「やりきった感」があると思うのですよ。

ただ、そこから営業活動して受注することが目標なので、展示会の派手さと対照的に、展示会後のナーチャリングや営業活動は非常に地道な活動と言えますよね。
それが要因でなかなか受注に繋がらない、継続できないということもあるのでしょうね。

展示会施策でやるべきことは、「当日中のアポイント」獲得!

藤島:
ちなみにズバリ聞きたいんですけど、展示会をやっていく上で、気をつけるべきこととかノウハウ、「これをやるべき」みたいなものって何かありますか。

佐藤:
数千個はあるんですけども、「これだけは意識してほしい」ことだけお伝えしますと、
まず「名刺獲得をやめましょう」ということです。
名刺を取るのではなく、商談としてのアポイント獲得をしてください、ということです。

展示会ごとで「この展示会では何件の商談を生み出した」ということをちゃんと計測することも重要し、それを展示会当日中にやりきる、ということが重要です。

ここで、展示会で訪問するお客様の視点から考えてみましょう。
展示会でたくさんのブースを訪問し何十枚の名刺をもらいました。
翌週になると、名刺交換をした20社・30社から一斉にメールが送られてきます。全部覚えてるわけがありません・・・よね。

ではどうすれば良いかと言えば「当日中に必ずアポイントを取る」ことに注力してほしいです。
それだけで全く成果が変わります。体感的に数十倍は変わるかもしれません。

藤島:
展示会出す側も行く側もどちらも経験ありますけど、
名刺を配って、それでおしまいになっちゃうケースの方がやっぱり多いので、
一歩踏み込んでいつ、こういうポイントをお願いします、と約束する。

佐藤:
普通の企業だと、名刺交換してからCRMやマーケティングツールに情報を登録して、後でメールや電話をする、というケースが多いのですが、そうするとアポイントの獲得率はどうしても下がります。

展示会は「導入したい」から来るのではなく、
予算を持っている方々が「何があるかな」と新しい発見を期待して来るところですので、基本的に温度感が低いです。

だからこそ、少しでも間が空いてしまうと、一気に熱が下がってしまい、そこに対して電話やメールをしても熱が上がりきらないでしょう。

藤島:
確かに、インサイドセールスでも資料をダウンロードしたら、5分以内にすぐ電話するみたいな話ってあると思うんですが、それにも近いと思いました。
普通の会社でそこまでやりきっている会社もあまりないと思いますね。

展示会も、基本的にはセールスに強い方で、アポイントを取れる人で固めた方がいいのでしょうか。

佐藤:
そう思いがちなんですけども、実際私はご支援させたお客様では、営業が1人しかいなくて、他はエンジニアの方、というケースがありました。
1日目はそんなにアポ数に差がなかったのですが、2日目以降は1人10アポを安定的に獲得できた、という事例があります。

展示会でアポを取ることは、誰でも簡単にできます。
10分足らずのコミュニケーションでちゃんと会話ができる方であればすぐに成果が出せると思います。

展示会でアポを取る秘訣は「インセンティブ設計」にあり

藤島:
エンジニアの方がどうやってアポを取るのでしょうか?

佐藤:
インセンティブが一番大事ですね。
営業ではよく「4つの不」があるというふうに言います。
不急・不要とかいろいろあるんですけども、その中の展示会に来るお客様は「不急」が一番多いんですね。

例えば、アポイントを取るにしても「今じゃなくていい」というケースが多いのです。
そのため、展示会当日にアポイントを取る理由付け、お客様へのインセンティブ設計が一番大事だと言えます。

それ以外は、いわゆる普段商談でやっているような会社説明やデモンストレーションは展示会では少しコンパクト化しつつ、そこよりもインセンティブ設計が特に大事で、
インセンティブ訴求を全員で共有化することによって、大体同じようなアポイントの創出が可能です。

藤島:
インセンティブというのは、何かしらアポを取る理由になるものになると思いますが、
具体的にはどういうものがそのインセンティブになりますか。

佐藤:
例えばSaaS企業様ですと、1ヶ月無料トライアルを「展示会でアポイント設定された企業限定で配布します」というのが、一番わかりやすい事例としてありますね。
展示会に参加した人に特別感を出すようなものが訴求しやすいでしょう。

展示会後は、すぐに名刺を分類する

藤島:
ちなみに他にも「数千ある」というお話だったと思いますが、もう少し教えていただいてもいいでしょうか。

佐藤:
お客様のインセンティブ設計が一番大きいのですが、展示会後のフローも非常に重要です。

例えばCRMを使ってお客様を分類し、お客様ごとにメールをちゃんと割り振って当て込む、ということも重要です。
例えば私だと名刺の中でもフェーズを分けており、確度の高いお客様からA・B・Cと振っていきます。
その後、当日中にHubspotに情報を入れて、「A」のお客様から順番にメールを送っていき、そこから反応があった人に対してだけ電話をしていく。
「アポイントは取れなかった名刺」からも一定程度アポイントはとれます。

こういった部分の設計を皆さん、意外にやれていなかったりするケースも多かったり、
やっても展示会の1週間後、といったケースも多いですので、即日でやることが重要です。
展示会に参加する上ではCRMと名刺管理ツール、MAツールが必須です。

藤島:
即やるということは、展示会の会場で即ABCのフェーズの振り分けをして、って感じですよね。

佐藤:
そうですね。
フローで言いますと、まずお客様と名刺交換して、コミュニケーションを取ります。
展示会に参加するメンバー全員が、事前に決めたABC等のフェーズの定義を持っていますので、
あとはどのフェーズのお客様なのかを名刺に書いて、その名刺をスキャンする。

そうすると展示会が終わった瞬間にはもう全ての名刺が分類されていて、
フェーズごとに送るメールも定義済みであればすぐにメールを送れます。

藤島:
ABCの割り振りはどのように分けるのでしょうか。

佐藤:
私だと「S・A・B・C・D」みたいなケースが多いですが、
Sの方は「当日にアポが取れた方」。
Aの方はアポイントが取れたけどまだ日程が確定していない。
Bの方は興味がある方、Cの方は興味がない方、Dの方はそれ以外(逆営業等)という割り振りにしています。

藤島:
なるほど。商談への温度感が高いお客様を「A」と置いているのですね。
ちなみに匠さんはこれまでの展示会で、先ほど紹介いただいた取り組みでどのぐらいパフォーマンスを挙げられたのでしょうか。

佐藤:
社員5人の企業さんがいらっしゃいました。
4月にITの展示会があったのですが、私が入る前は、3日間で名刺が185枚、アポイントが17件ぐらいでした。つまり10%ぐらいが商談化していました。
私が入った後、名刺獲得数で550枚ぐらい、3倍ぐらいになりまして、商談数が200件になりました。
アポイント率で言うと40%程度になりましたので、名刺交換した2人に1人ぐらいはアポイントに繋がった計算になります。

これで終わり、ではなく重要なのはこの後の転換率です。
いかに受注に繋げるか、という点ですが、平均15〜20%取れているので、最終的には20〜30件受注に繋がったのです。

ここまでできると、もう本当に数百万かかるものをペイできるのでぜひ皆さんにも運用していただきたいですね。

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