はじめに:キーエンスとは何をしている会社なのか
キーエンスは工場向けのファクトリーオートメーション機器を扱っている会社です。センサーなどの製品を通して、工場の自動化・効率化を支援しています。しかし、意外とこの基本的な部分を知らない人が多いのが現状です。
キーエンスが強い理由:潜在課題から案件化する力
キーエンスの営業が強いのは、工場の潜在課題から案件化する力があるからです。工場の現場の方々は必ずしも自動化のノウハウを熟知しているわけではありません。そこでキーエンスの営業は、現場に直接赴き、効率化できる部分を見つけ出し、お客様に気づきを与えるのです。
キーエンスの提案スタイル:具体的な数字で導入効果を示す
キーエンスの営業は、製品導入による具体的な効果を数字で示します。例えば、「この生産ラインであれば、工場の人数を何名まで減らせる」「不良率を○%まで減らせる」といった具合です。お客様が購買を検討する上で、この数値情報は非常に重要な判断材料となります。
キーエンス流の提案方法:デモ機を使ったビフォーアフター
さらにキーエンスの営業は、実際にデモ機を現場に持ち込み、製品導入前と導入後の違いを見せます。これにより、お客様は製品の効果を具体的にイメージしやすくなります。課題の把握→数値効果の提示→デモによる実感、というプロセスが説得力を生み出すのです。
昔のキーエンスと今のキーエンス:営業スタイルの変化
以前のキーエンスは訪問件数を絞り、1件1件に時間をかけた丁寧な提案型営業を行っていました。しかし、製品力が上がり、市場でのシェアと認知度が高まるにつれ、営業スタイルも変化。現在は、営業の行動量(訪問件数、電話件数など)を重視するスタイルにシフトしています。事業フェーズによって、適した営業法は異なるのです。
事業フェーズに合わせた営業スタイルの選択が重要
市場に新しい製品を投入する立ち上げ期は、キーエンスの昔ながらの丁寧な提案型営業が効果的です。一方、製品が浸透し、市場から高い需要が見込める成熟期には、行動量重視の営業が合理的といえるでしょう。自社の事業フェーズを意識し、適切な営業手法を選ぶことが肝要です。
最後に
営業において、キーエンス流といっても一概ではありません。時代によって変化してきたキーエンスの営業スタイルを、自社の状況に照らし合わせて学ぶ必要があります。単に「キーエンス流」と言っても、その実態は一様ではないのです。
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