【どうやって?】無印はカスタマーサクセスでリピート率を上げている!

  • 公開日:2022年11月30日(水)

 

 

日用品やアパレル・家具など幅広く生活用品を展開している無印良品。
身の回りで無印良品の製品を使っている、という方も多くいらっしゃるのではないでしょうか。
今回は無印良品をカスタマーサクセスの観点から解説します。

無印良品の文化

無印良品は、元を辿ればSEIYUのプライベートブランドからスタートしています。

SEIYUはもともとセゾングループであり、
セゾングループは、社風として「個人の感性」を大切にしています。
「個人の仕事の仕方を細かく言う」というよりは、
「個人の方の考えに沿ってお客様対応をお願いします」という文化があるのです。

無印良品はセゾングループのこういった考え方を踏襲しています。

実は無印良品では、2000〜2001年ごろに業績が大きく下がった時期があり、
これまでのセゾングループとは全く違う、独自路線を貫こうと動いた歴史があります。

その中で、カスタマーサクセスの観点で学びになるポイントがいくつかありますので、
ご紹介させていただきます。

CS観点で見る無印良品①:
徹底的なマニュアルの整備

無印良品が業績を復活させるためにまず取り組んだのが、「マニュアルを徹底して作る」という取り組みです。

無印良品ではマニュアルが細かく整備されています。
無印良品出身者の方の書籍によれば、無印良品では「数1000ページ」単位のマニュアルが存在するということです。

マニュアルの中では、
「どのようにお客様対応をするべきか」
「この製品はどのように陳列するべきか」
と言った非常に細かいポイントまで言語化されているそうです。

カスタマーサクセスの先進的な取り組みを進めているsalesforce社も近いところがあり、
業務工程や顧客情報、製品情報等をとにかく細かく文章に落として、マニュアルのコンテンツとして作成されています。
※salesforce社のCSについてはこちら:
https://www.openpage.jp/blog/salesforce-techtouch

SaaSスタートアップに特化した投資・支援をされている「ALL STAR SAAS FUND」のマネージングパートナー前田ヒロさんも、
「無印良品のマニュアルの作り方を参考にすべし」と話されています。

salesforceもそうですが、SaaSは「型化」をしていく必要があり、
「どのように自分達の業務を言語化していくのか」が重要なポイントになります。
無印良品の型化していくためのノウハウから学ぶものが非常に沢山あるのではないでしょうか。

CS観点で見る無印良品②:
お客様の「声」の活用

2点目のポイントは「お客様の声」の活用です。
無印良品では、昔から「お客様の声」を起点にした製品開発を進めています。

カスタマーサクセスでは「コミュニティ」施策が流行りになっていますが、
無印良品では2000年代からすでに20年以上も、コミュニティ施策を継続しているのです。

無印良品の代表的な製品として「体にフィットするソファ」があります。
巷では「人をダメにするソファ」と呼ばれていますが、
これは顧客が投票してできた商品だったのです。
※無印良品Webサイト「Product Focus 第9回 「体にフィットするソファ」」
https://www.ryohin-keikaku.jp/topics/034853.html

無印良品では、お客様から年間5,000件ほどの製品の改善や新製品のリクエストが届くそうで、
そこから年間200件くらいのアイディアが採用されているようです。

無印良品では顧客に投稿してもらうコミュニティサイト(現在は「IDEAPARK」)も運営しています。
実際にリクエストを投げることができますので、一度ご覧になってみてください。
※無印良品IDEAPARK
https://lab.muji.com/jp/ideapark/

ちなみにopenpageでもカスタマーサクセスの機能としてコミュニティサイトを作成し、
製品の要望を拾い上げることができる機能を用意していますが、
「お客様からの製品の開発要望や機能要望の投稿を管理したい」というお声が増えてきた印象があります。

まとめ

無印良品をカスタマーサクセスの観点で見ていくと、下記2つのポイントがありました。
・徹底的なマニュアルでお客様に対する体験の品質を高めていくこと
・お客様目線、お客様の声を基にした製品開発

無印良品の取り組みは、カスタマーサクセスにおいても大いに参考にできるポイントだと言えます。

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