「これだけは知っておこう!はじめてのオンボーディング!」というテーマで、
オンボーディングの設計や運用について「跳び箱」を例に解説します。
オンボーディングは「詰め込み」とフォローが大事!
前提として、オンボーディングは「跳び箱を跳ぶ時の助走や踏み台」であると思っています。
サービスや製品を使っていただくための準備を短期間に凝縮し、一気に高く跳ばせるようにする、ということがオンボーディングです。
その意味では、最初のスタートダッシュにおいて、お客様にどれだけ濃厚な時間をお届けできるか、
特に「オンボーディングをする際にやってほしいこと」をひたすら詰め込むことが大事です。
とはいえ、あまり「あれもこれも」と言いすぎるとお客様もコケてしまうかもしれませんので、コケないように、うまくフォローしてあげることも大事です。
そのためには、カスタマーサービスのオンボーディングにおいては、なるべく「一直線」で詰め込んで上げる必要がありますし、
「お客様にやっていただきたいタスクに、果たして無駄がないのか?」を考え続けることが大事です。
例え話になりますが「跳び箱の段数を何台にするか?」が、
カスタマーサクセスのオンボーディングでは「キモ」になります。
段数が高すぎてもハードルが高く感じてしまいますので
「今回の打ち合わせでは、何段ぐらいまで跳べるようにするのか?」をいかに設計するか、も重要です。
あまり難しすぎるとハードルが高く感じてしまい「これ無理だ、できない」と挫折してしまうでしょう。
一方で、跳び箱が低すぎる、例えば2段くらいの跳び箱を跳んでも、達成感は全く感じられないでしょうし、
「こんなもんか・・・あんまりやっても意味ないね」と思われてしまいます。
カスタマーサクセスのオンボーディングも同じで、お客様に一定程度の「やったな」という達成感を感じていただくことが大事です。
とはいえ、一度にやりきってしまうとすぐに高いレベルに到達してしまうので、
「挫折はしないが、達成感がある」というレベルの適切な目標をいかに切るか、が重要です。
お客様のモチベーション管理もカスタマーサクセスの仕事
カスタマーサクセスではお客様自身のモチベーションを維持管理することも重要です。
ツールを入れて、その仕事を改善する・よくする主体はあくまでもお客様ですので、
お客様自身がどんどんと「改善するぞ」という気持ちになっていくことが必要ですし、
オンボーディングのプロセスを通じてそういった気持ちになってもらう必要があります。
また、「跳び箱を跳んだあとの習慣化」も重要です。
カスタマーサクセスとして提供するツールや製品や、適切な利用頻度や利用タイミングがあります。
定期的に利用してもらうことを意識してもらうことがあり、
「一度跳んで終わり」があってはいけません。
導入後も継続的に利用してもらうことを前提に、カスタマーサクセスも設計する必要があります。
これはお客様にとってもハードルが高く、
「オンボーディングは終わったけど、導入後になかなか利用が定着しない」ということは多々起こります。
「習慣化」に失敗すると最悪の場合解約に繋がる可能性もあります。
だいたい「人の仕事や行動の半分ぐらいは習慣的にやっている」とも言われます。
そのため、オンボーディング後の「アダプション」フェーズでは、
お客様が習慣的にツールや製品を利用いただけている状態を作る必要があります。
オンボーディング後に、「跳び箱跳べた、楽しい!また跳びたい!」と思ってもらえるようなカスタマーサクセスのプロセス設計が理想的です。
そのためにはオンボーディング自体が充実し、「オンボーディング=楽しい」と思ってもらえるようにする必要があります。
オンボーディングを受ける立場から見れば「言われるがままにあれこれ設定して、2度と触りたくない」という気持ちになることもあります。
「これから毎月でも触るぞ!」というモードに入っていただく必要がありますので、
オンボーディングでは一直線に跳んでいただくことで、
習慣的に「跳ぶ」意識を持ってもらえるでしょう。
まとめ
「跳び箱」というやや抽象的な概念で説明しましたのでまとめると、
下記の観点を踏まえて今やっているオンボーディングの見直しをしていただくのはいかがでしょうか。
- 最初の「助走」を躓かないように、跳び箱の段(=到達目標)は適切に設定すべき
- オンボーディング後にもう一回「跳びたい」と思ってもらえるように、
習慣化を意識してカスタマーサクセスのオンボーディングプロセス設計やコミュニケーションをすべき
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