デジタル技術の急速な発展により、営業のあり方は大きな転換期を迎えています。かつての営業スタイルでは通用しなくなり、顧客の抱える課題により深く寄り添い、真の価値を提供することが求められるようになりました。そんな中、株式会社openpageの藤島誓也代表が推薦する書籍には、これからの時代を生き抜く営業パーソンに必要不可欠な考え方やヒントが満載です。
本記事では、藤島代表おすすめの書籍を厳選してご紹介していきます。前編では、顧客の課題解決を軸とした営業を行う上で基本となる考え方が学べる5冊を取り上げます。1冊目は「スタートアップ」、2冊目は「戦略プロフェッショナル」、3冊目は「ゼロ秒思考」、4冊目は「アクセル」、そして最後に「ザ・モデル」です。後編では、事業フェーズに合わせた営業戦略の立て方や、組織としての営業力強化につながる3冊を取り上げます。6冊目は「クラウド誕生」、7冊目は「リーンスタートアップ成長戦略」、8冊目は「隠れたキーマンを探せ!」です。
これらの書籍は、いずれも営業パーソンとして身につけておくべき重要なスキルや考え方を提示してくれています。単なるハウツー本ではなく、営業という仕事の本質に迫る内容となっているのが特徴です。各書籍の概要と、読者が学べるポイントを丁寧に解説していきますので、ぜひ最後までご覧ください。
①「START UP」
【概要】 海外の大学のスタートアップ講座でも使われているビジネス書です。「偏頭痛の課題」という考え方など、顧客の抱える本質的な課題にフォーカスすることの重要性を説いています。顧客が強い痛みを感じているような切実な問題を見つけ出し、その解決に尽力することが、スタートアップの成功につながると著者は主張しています。
【学べるポイント】 営業パーソンは、顧客との対話を通じて、表面的な要望の奥にある真の課題を見つけ出すことが大切です。そのためには、課題の特定や整理に十分な時間をかけ、顧客の立場に立って深く考えることが重要となります。この本を読むことで、顧客の課題発見力を高められるはずです。
②「戦略プロフェッショナル」
【概要】 ボストンコンサルティンググループの日本人1号社員である三枝匡氏による経営戦略の本です。競合他社に打ち勝つための戦略の立て方、限られたリソースを最大限活用するための集中の仕方などを、論理的かつストーリー仕立てで解説しています。経営戦略の基本的な考え方が身につく一冊です。
【学べるポイント】 営業戦略を立てる際にも、感覚や思い込みではなく論理的な思考が重要となります。自社の強みを活かせる領域に集中し、優先順位をつけて行動することが求められます。この本を読むことで、戦略的思考力を鍛えることができるでしょう。
③「ゼロ秒思考」
【概要】 「書けば書くほど頭が良くなる」をキャッチコピーに、文章を書くことの重要性を説く書籍です。著者の赤羽氏は、アウトプットを重ねることで、思考力や問題解決力が高まると主張しています。頭の中をうまく言語化することの大切さを学べる一冊です。
【学べるポイント】 営業パーソンは、顧客の課題をヒアリングした内容や、自身の提案内容を文章化することで、頭の中を整理し、より説得力のある提案につなげることができます。日々の営業活動の中でアウトプットを習慣化することが、スキルアップのカギを握っています。
④「アクセル」
【概要】 セールステックの先駆けとも言えるHubSpotの元営業責任者が、同社の営業手法について書いた一冊です。著者のマーク・ロベルジュ氏は、顧客の購買プロセスに合わせたコンテンツ提供の重要性を説いています。顧客主導の時代における、新しい営業のあり方を提示してくれる書籍です。
【学べるポイント】 営業パーソンは、顧客の購買プロセスを深く理解し、その各段階に合わせて適切な情報を提供していくことが求められます。自社の営業プロセスを可視化し、効果検証を繰り返しながら改善していくことが重要です。この本を読むことで、顧客視点に立った営業活動の進め方を学べるでしょう。
⑤「ザ・モデル」
【概要】 Salesforceの営業手法を日本に紹介した書籍です。インサイドセールスやカスタマーサクセスといった役割分担の重要性を説き、組織的な営業活動の進め方を提示しています。企業規模が大きくなるにつれ、営業プロセスの最適化が必要になってくることを学べる一冊です。
【学べるポイント】 営業組織を拡大していく上では、プロセスを細分化し、役割に応じて適材適所で人材を配置することが重要になります。ただし、自社の規模や状況に合わせて最適な体制を探ることが肝要です。この本を読むことで、組織的な営業活動の進め方についてのヒントが得られるはずです。
⑥「クラウド誕生」
【概要】 SaaS(Software as a Service)の概念を生み出したSalesforceの創業者、マーク・ベニオフ氏による自伝的な書籍です。同社の革新的なビジネスモデルが生まれた背景や、営業・マーケティング戦略の変遷などが赤裸々に描かれています。クラウドの時代における企業経営の在り方を考えさせられる一冊です。
【学べるポイント】 デジタル技術の発展により、営業活動のあり方も大きく変わりつつあります。オンラインでのリード獲得や、インサイドセールスの活用など、新たな手法を取り入れることが求められています。この本を読むことで、時代に適応した営業戦略を考えるヒントが得られるでしょう。
⑦「リーンスタートアップ成長戦略」
【概要】 スタートアップ企業の成長フェーズに合わせた事業戦略の立て方を解説した書籍です。著者は、「トラクションモデル」という独自のフレームワークを用いて、各フェーズで重視すべき指標や施策を提示しています。スタートアップ特有の課題を乗り越えるためのヒントが満載の一冊です。
【学べるポイント】 事業フェーズに合わせて、営業戦略を柔軟に変化させていくことが重要です。立ち上げ期は顧客の課題特定に注力し、成長期には効率的な営業プロセスの確立を目指すなど、その時々で優先すべき事項は異なります。この本を読むことで、自社の状況に合わせた営業戦略の立て方が学べるはずです。
⑧「隠れたキーマンを探せ!」
【概要】 企業の購買決定プロセスにおける意思決定者の特定方法について解説した書籍です。著者らは、営業担当者が見落としがちな「隠れたキーマン」の存在に着目し、その発見と活用の重要性を説いています。複雑化する企業の意思決定構造に対応するための一冊です。
【学べるポイント】 営業活動を成功に導くためには、顧客企業内の意思決定プロセスを理解し、キーパーソンにアプローチすることが欠かせません。表面上の担当者だけでなく、水面下で影響力を持つ人物を特定し、巻き込んでいく必要があります。この本を読むことで、効果的な人脈づくりのコツが身につくでしょう。
以上、藤島代表おすすめの営業パーソン必読書をお届けしました。デジタル時代における営業の在り方について、多くの示唆が得られたのではないでしょうか。紹介した書籍は、いずれも営業パーソンの視野を広げ、スキルアップに役立つ内容となっています。
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