「SaaS(Software as a Service)」という言葉を生み出したとされるSalesforce。
カスタマーサクセスの取り組みでも常に最先端を走っています。
Salesforceのテックタッチを行うためのコンテンツは体系的に整理されています。
Salesforceが行っているノウハウの言語化や体系化の取り組みについて解説します。
Salesforceはとにかく「合理的」な組織
Salesforceはカスタマーサクセスに限らず、お仕事全般がとにかく「合理的」だと思います。
Openpage代表・藤島が在籍していたビズリーチ社で、Salesforceご出身の茂野さんという方がいらっしゃいました。
ビズリーチでインサイドセールスのプログラムや研修などを作っていた方です。
茂野さんが作成されたインサイドセールス研修のパワーポイントは論理的、体系的にとても細かく作りこまれて、ものすごく綺麗に整っていたことを覚えています。
茂野さんがSalesforceに在籍されていた際には、
研修の学習をしている状況を全部データで取っており、
「カリキュラム通り学んでいないと、社内でアラートがデジタルで飛んでくる」といった仕組みも組み込まれていたとお聞きしています。
Salesforceは、組織全体として非常にデジタル、かつロジカルだなという印象を持ちました。
Salesforceのテックタッチ専用サイト「Trailhead」
Salesforceからはカスタマーサクセスをやる上で非常にいろいろな領域を学んでいますが、
その中で一番いいなと思うのは「Traihead」というサービスです。
※Trailhead:https://trailhead.salesforce.com/ja
Salesforceのテックタッチを行うための専用サイトですが、このTraiheadの情報量がものすごいのです。
Traiheadでは、ウェブの画面でSalesforceを学ぶことができるコンテンツが用意されていますが、
およそ書籍2~30冊分ぐらいのテキスト情報がそこにあり、
「Traiheadを見ればSalesforceを身に付ける」ことが出来ます。
Salesforceの「とにかく言語化する」文化
先日、One Capital株式会社代表取締役CEOの浅田慎二さんとお話をする機会がありました。
浅田さんはSalesforceのベンチャー投資をされていた方でSalesforceについてお詳しいのですが、
浅田さんによるとSalesforceは「仕事に関するコンテンツをとにかくすごく作る」そうです。
コンテンツを書いていくと、”この業務はこういうことをやって”とか、”こういうノウハウがあって”など貯まりに貯まってしまうので、それを「要約(サマリー)」する必要があります。
浅田さんも「サマリーだけでものすごい量になっている」とおっしゃっていました。
社内の営業パーソンやカスタマーサクセスにとっても、
「社外のお客様側に製品を使ってもらう」ためにはそれなりの量の情報のインプットが必要です。
そのインプットを確実に行うための情報・コンテンツをたくさん用意することが必要になってきますが、
Salesforceは仕事のノウハウの言語化をうまくやっており、特にカスタマーサクセスのノウハウを非常に豊富に有している会社だと考えています。
"The MODEL"という書籍が国内でヒットしたのも、
「ここまで細かく言葉に落とすんだな」という「言語化力の驚き」で売れたのではないでしょうか。
Salesforceは細かいノウハウを言葉に落とし込む、という文化があるので、
それがハイタッチでもデジタルでも上手く生かされています。
先ほど紹介したTraiheadのようなテックタッチの環境でもコンテンツが非常に充実しているため、
それをお客様にも読んでいただき、お客様自身もSalesforceにものすごく詳しい状態で、
Salesforceを使い続けるといったような状態になっているのではないでしょうか。