THE MODELは営業パーソンの成長を阻害する

  • 公開日:2023年8月15日(火)

営業の常識を疑ってみよう、という記事として以前にBANTを否定する記事を書きました。今日のテーマはTHE MODELです。
THE MODELはもはやSaaS営業のスタンダードです。
THE MODEL流の分業を取り入れるのはSaaS企業は当たり前、そうではない業界もインサイドセールスやカスタマーサクセスなどに取り組む会社は後を経ちません。
しかし、だからこそ、その弊害になりうる点も意識をながら、正しい営業組織を考えることも必要です。
THE MODELの問題点や課題について触れていきます。また、弊社openpageがセールステック/カスタマーサクセス実現ツールとしてどのような支援を行っているかにも触れます。

カスタマーサクセスの視点をカスタマーサクセス部門しか持たなくなる問題

従来の営業に顧客から期待されているのは、ものを売ってくれる営業ではなく、自社の課題解決パートナーです。
そのため、御社の製品をどのように活用すれば、どんな効果があるのか。それはどのようなステップでどんな体制で進めるのか。の説明を期待します。

というのも、法人では社内稟議のため上記の情報が説明に必要となるので、営業から提案が欲しいのです。事例をくださいと言われるのも、上記を推測して社内報告に活用するためです。

しかし、インサイドセールスやフィールドセールスのように、カスタマーサクセスの工程を切り離した営業組織を作ることによって、実際に自社の製品でどのように成果を上げているのか、よく知らずに営業活動をするという営業マンを増やしてしまいます。

ひどい場合は、自社の製品の使い方を表面的に説明は出来ても、実際の運用はよく分からず適当に喋る営業もで始めています。
分業することでノウハウも分けられてしまい、顧客がうまくいくことより、アポを取ることや受注することが優先になってしまうし、そのためのノウハウしか語られなくなる、という欠点がTHE MODELにはあります。

openpageのご支援:

openpageはカスタマーサクセス提案を営業も出来るようになることが重要と捉えてます。そこで、カスタマーサクセスが日頃行っている提案をテックタッチとしてデジタル整備し、営業がお客様への個別提案で引用できるような機能が実装されています。

インサイドセールスの離職問題

THE MODELでインサイドセールスに分けた場合、顧客と会ったこともない、製品の運用方法の提案もしたことがないという営業が増えます。

すると何が起こるかといえば、顧客がうまくいくための提案をしようというマインドより、アポが取れる顧客を早く見つけようというマインドになり、営業活動が数をこなす根性論になります。

その結果、インサイドセールス活動そのものが疲弊し、離職者が出てしまうという課題があります。
営業の仕事のやりがいは顧客との会話、提案による感謝にあると思うのですが、THEMODEL的な分業によってそのやりがいが奪われてしまい、モチベーション低下に繋がります。

openpageのご支援:

openpageでは、インサイドセールスにもカスタマーサクセスの要素を注入し、人間味ある会話や提案が出来るよう機能を提供しています。
具体的には、インサイドセールスがヒアリングした内容を都度蓄積し、顧客との架電の都度で顧客と共有管理をしながら、顧客の役に立つ=カスタマーサクセス提案をして、スムーズにアポを取る機能があります。

カスタマーサクセスの営業できない問題

またカスタマーサクセス側も、顧客に営業提案し売上を上げる、という工程を経験したことがない社員が増えます。

するとどうなるかといえば、「顧客の成功のためには営業をしたくない」「営業数値を追うのはカスタマーサクセスではない」と、営業活動に否定的な社員が増えます。

しかし、法人として社員を雇えるのは営業売上があってこそですので、営業提案ができない社員を増やし続けてしまえば、コストセンター部門になりかねません。

また、カスタマーサクセスのゴールはエクスパンションフェーズにおける総契約金額の拡大なのですが、営業提案が浅いメンバーがTHE MODEL分業で増えた結果、フィールドセールスがいないと営業提案ができない、そもそもフィールドセールスとうまく連携が取れないという人材が増えていきます。
結果、売上最大化のポテンシャルが本来高い取引に対する売上毀損が発生してしまいます。

openpageのご支援:

openpageではカスタマーサクセス工程の営業提案(エクスパンション提案)を助けるためのテンプレート機能を用意しています。
契約拡大の提案パターンを言語化しながら、営業経験が浅いカスタマーサクセスでも、顧客体験を損ねない形で複数製品をうまく提案するための機能を提供しています。

フィールドセールスのカスタマーサクセス引き継がない問題

本来、営業工程では複数回の商談で顧客にヒアリングと提案を重ねて、誰が製品の運用をして、どんなスケジュールで活用し、どう効果を高めていくのかを顧客も納得した上で受注します。

営業の新規提案から顧客の社内稟議成功=受注までは、数多くの対話があるはずです。
しかし、THEMODEL流になると、フィールドセールスは受注がゴールなので、受注段階で次の新しい受注に向けての営業提案に動きます。

そうすると、カスタマーサクセスは真っ白な状態で、いきなり製品説明や運用提案を行う、引き継ぎなし/初めまして状態で受注後工程がスタートします。

openpageのご支援:

openpageでは、営業工程でお客様と対話したヒアリング内容、それは顧客の課題や製品検討理由、期待することなどの定性情報を管理して、カスタマーサクセス工程になっても共有できる機能があります。

まとめ

まとめると、THE MODEL的な分業は
・営業は出来るけど運用のことは知らない。
・運用は出来るけど営業はやりたくない。
という社員を増やし、本来あるべき顧客体験の提供や、本当はもっと取引金額を拡大できた案件機会などを逃してしまう可能性があります。

openpageは営業活動(主にインサイドセールスやフィールドセールス)において運用(顧客をうまく成功させる)提案ができるような機能提供を。
そしてカスタマーサクセスが営業提案をやり切れるような機能を提供しています。

本記事に書いているような課題を感じている企業様がいらっしゃれば、ぜひお問い合わせください。

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