openpage代表・藤島は、
以前Noteで「カスタマーサクセスの指標大全」というタイトルで記事を執筆しました。
■カスタマーサクセスの指標大全:
財務、オンボーディング、顧客満足度などのKPI(openpage藤島のNote記事)
https://note.openpage.jp/n/ne2f67af842ca
書いたきっかけは、インターネットで「カスタマーサクセス 指標」「カスタマーサクセス KPI」等で検索したところ、
どれも同じような内容のコピペ記事のようなものばかりしか出てこなかった体験からです。
現場で使えるKPIについて書かれた記事を読みたいと思い、上記の記事を書かせていただきました。
今回の記事は、上記のNote記事の内容の解説をメインにお伝えします。
そもそも、カスタマーサクセスの指標を立てる理由は?
一般的に、カスタマーサクセスは効果が出るまでに時間がかかる傾向にあります。
契約が継続する、契約が拡大する、ということが一番大事ですが、
その「契約」のスパンは大体半年や1年ぐらいかかることが多々あるためです。
それゆえに、「今やっている取り組みの効果がどのぐらい出ているのか?」をすぐに判断することは難しいでしょう。
また、カスタマーサクセスの取り組みとして「既存のお客様の契約を拡大しよう」という話がよくありますが、
初年度契約後に2年目に次のプランを提案する、という拡大方針だと、
2年がけの「長期」での検討プロセスになってしまいます。
だからこそ、「目標」としてちゃんと追っていく上で、
その中間となる「マイルストーン」的な指標をきちんと持っておくため、
カスタマーサクセスとして「指標」が必要になってきます。
カスタマーサクセスの「ゴール」から逆算して指標を考えよう
Noteの記事では、指標として「カスタマーサクセスのゴール」を見据え、
そこから逆算して考えるべきだ、ということを書いています。
これはどういうことかと言うと、
「カスタマーサクセスのゴール」は一義的には「契約の維持」や「契約の拡大」ですが、
「そこに至るまでにどんな工程があるのか」ということを意識することが重要だ、ということです。
そもそもお客様視点に立つと、
カスタマーサクセスはお客様側で成果が出ないと意味がない取り組みであるため、
「成果を出すための工程」があります。
また、「不満がない状態=満足している状態」を作り出す必要があり、
その意味では「顧客を満足する工程」も必要です。
さらに、そもそもお客様が製品とかサービスを使ってないと、満足も成果も出せないため、
まずは「利用」してもらう必要があります。
つまり、利用してもらうための「初期設定の工程」も存在します。
上記をまとめると、
最初に製品やサービスを初期設定する工程があり、
お客様の利用が進むことで少しずつ満足度が高まり、お客様側で成果が生まれ始め、
次年度の契約や契約の拡大に繋がる、というのが一連のカスタマーサクセスの工程です。
このいわば「カスタマーサクセスのシナリオ」を考えながら、指標の設定をしていくべきだと考えています。
カスタマーサクセスのシナリオごとの具体的な観点とは!?
設定や利用、満足・成果といったところをもう少しその掘り下げて解説します。
製品の「設定(またはオンボーディング)」
工程としては最初のオンボーディングの工程です。
オンボーディングが、今契約しているお客様全てに対してしっかり提供できているのか、
あるいはオンボーディングの「時間」も重要です。
具体的には、スムーズに・円滑に、必要最小限な時間でオンボーディングを行えているか、ということです。
製品の「利用」
基本的な機能、サービスを定期的に使っていただいているか、
IT系サービスであればそのサービスが必要な人が皆さんアカウント発行しているのか。
そういった利用状況を見ていく部分になります。
お客様の「満足」
契約中のお客様から自社の製品について良いレビューを書いていただけるか、という点や、
TwitterやSNSで口コミ的におすすめしてもらえるか、といった点が重要になってきます。
お客様側での「成果」
今回は法人向け・BtoBサービスにおけるカスタマーサクセスを想定していますが、
お客様の部門の目標や、担当者個人での目標に貢献できるかどうか。
ちゃんとお客様が製品を利用するための設定をして、
実際に利用し、満足もしていて成果も出ている、という状態になって初めて、
財務的に契約が維持、あるいは拡大していくことに繋がります。
このような流れで「カスタマーサクセスのシナリオに沿って指標を作っていく」考え方が重要です。
実際にどのようにシナリオを考えるか、指標を作っていくかについては、
openpageでもカスタマーサクセスのコンサルティングサービスをご提供しています。
ご興味がありましたらぜひお問合せください。