受注単価2倍・商談の準備時間50%削減・大型案件続々受注。「トッププレイヤーの営業ノウハウを再現性ある成功モデルとして営業組織にインストール」

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代表取締役社長 山梨様

 

データ・テクノロジーを活用した営業組織支援を行う株式会社Marooでは、商談プロセスやサービス導入後の支援にopenpageを活用しています。

トッププレーヤーの持つ商談ノウハウがブラックボックス化した状況に対して、openpageのテンプレート機能や個別ページ機能を活用して、行動習慣やトークスクリプトを型化し、提案品質のバラつき防止や営業組織スケール拡大を進めています。

すでに大型受注の獲得や受注単価の向上、商談準備時間の削減、顧客の購買体験価値の最大化など、目に見える効果も創出できています。

今回は、代表取締役の山梨様に、導入の背景や活用方法、導入後の効果などについてお話を伺いました。

導入の目的

  • 営業組織をスケールさせたい
  • 新規商談~契約後サービスを型化したい

導入前に抱えていた問題

  • 商談時の提案が属人化し、バラつきが出ていた

導入による効果

  • 大型受注を獲得し、受注単価も倍増した
  • 商談の準備時間をほぼ半分まで減らすことができた

自身の商談ノウハウを棚卸しし、提案品質のバラつきを解消するツールとしてopenpageを導入

ーopenpage導入前、どんな課題を抱えていましたか?

山梨様:
商談プロセスや、その際に作成する提案内容が属人的になっていて、工数負荷が大きくなったり、担当者によって内容や品質にバラつきがありました。

資料の目次やスライドだけ見ると、誰でも同じ提案を作れているように見えます。
しかし、あくまでコンテンツであり、ゴールや課題に対する理解と深掘りをした価値提案のストーリーができているか、他の営業支援会社さんではできない唯一無二の差別化の要素を持てているか、という点で、経験やスキルにより大きな差が出ているなと感じていました。

組織の中での営業の理想像はあるものの、属人的な営業活動が続いていたため、誰もが理解・再現できるような「成功モデル」としての体系的な明示ができないという状態が続いていました。

ー商談や提案において、貴社として取り組んでいる戦略はどのようなものでしょうか?

山梨様:
私は、初回商談に重要な要素が全て含まれると思っています。顧客との信頼関係を築き、現状把握をして、要件を整理し、ネクストステップを合意する。
ここをやり切れるかどうかで二回目以降の商談の確度や、顧客の取り組みに対する意欲が全く変わってきます。いかに初回商談を大事にして顧客の期待値を超えるかを考えて営業しています。

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初回商談に含まれる重要要素
・顧客の現状把握、システムに求める要件整理
・信頼関係の構築や営業としての介在価値を創出
・自社製品が最大限価値を発揮するための土俵づくり
・今後のスケジュール・ネクストの合意

このような要素を満たすためには、実施/未実施/実施量などの定量的な結果ではなく「具体的な方法論」として、定性的な行動に焦点を当てる必要があります。
SalesforceやHubspotなどのMA/SFAは以前より利用していますが、営業活動において取得できるデータは、やった/やっていない、○件架電したなどの定量的な結果データの管理が基本で、定性的な行動データの管理・活用は得意としてはいないです。

例えば、「決裁者から差別化要素と提供価値について共感と合意を得たか」「懸念点を解消し、Why Marooを顧客目線で明確に説明できるか」などの行動習慣を項目化し、True/Falseで定量的に指標管理するのはSFAで実現できるのですが、Trueにする(要素を満たす)過程での言葉の選び方・伝え方などのコミュニケーション精度や表現スキルの向上は、従来のセールステクノロジーでは実現することが難しいです

openpageは、データエンリッチや顧客管理などデータマネジメントを目的としたシステムではなく、顧客とゴールを共有し、必要なインプットを提供し、顧客の懸念材料を考慮・払拭しながら検討を前に進める提案を行える、というゴール達成に向けた実行過程に焦点があたっている点を高く評価しています。商談プロセスの理想の型を確立し、顧客との対話単位で社内に共有したセールスイネーブルメントツールとしてopenpageがとても有効です。

ー他ツールではなくopenpageを選んだ決め手は何だったのでしょうか?

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山梨様:
一番は、今後営業組織をスケールするための基盤になると思えたことです。

openpageなら、私が商談時に何を聞いて何を提案しているのかという定性的な内容の棚卸しができます。例えば、クロージングフェーズにおいて、ラストワンマイルの確認・合意ステップが受注率に大きく影響する要素になります。

顧客の買う意思や理由(Why Maroo)が明瞭か、購入ゴールではなく導入・活用・成果までのスケジュールと相互のタスクが具体的に描けているか、稟議・承認プロセスにおける懸念は払拭されているかなど、成功に向けたスムーズなプロジェクト進行とリスク回避に関する会話ができているかが重要です。

openpageは、セールスにおける初回商談時のヒアリングや、クロージング時の言葉選びや表現方法など、言語化された情報を棚卸しし、再現性ある仕組みとして組織に定着させることができる唯一無二のツールだと思います。
openpageを通じて今後の営業組織を飛躍的にスケールさせていくことを考えています。

受注単価の倍増、商談の準備時間50%削減など明確な効果が

ー現在はopenpageをどのように活用しているのでしょうか?

山梨様
主に新規商談のデジタルセールス、既存顧客のデジタルコンサルティングで活用しています。

まず、全体の8割を占めているのが新規商談の用途です。自分の中でこうやって進めていきたいというやり方や、顧客の検討を前に進めるためのアクションなどの定性的な部分、これまでブラックボックスだったものをopenpageで言語化しています。

openpageを使えば、違和感なく顧客から本音を引き出すためのヒアリングができたり、クロージングフェーズでしっかりと顧客の検討確度や提案に対する所感やフィードバックを確認することができます。顧客から提案直後に本音のフィードバックをいただくことで、失注リスクを早期に浮き彫りにしたり、提案内容の懸念・不足点を先回りして解消することができます。この顧客の声を起点とした高速PDCAと商談の組み立てにより営業業績は飛躍的に向上しました。

次にコンサルティングですが、新規商談の延長線上で顧客体験を損ねずに提案を行えることがopenpageの利点です。例えば、商談段階ではこのUSP(Unique Selling Proposition:差別化要素)に共感いただいたのでこの内容は強調して伝えよう、プロジェクト開始にあたり不安・懸念点を事前に押さえて顧客の期待値を超える準備をしようなど、商談の履歴データを参考にしつつテンプレートにキックオフ時のアジェンダや事前準備を反映しています。

実際にキックオフの際にopenpageで事前準備した通りにヒアリングをしたり、提案仮説をもとにディスカッションをスムーズに行うことで、顧客の満足度が非常に高まっていると感じます。

ーopenpage導入による効果はありましたか?

山梨様
定量的な成果としては、平均受注単価が2倍以上に拡大でき、年間1,000万円を超える受注案件が増加したこと、商談前の準備時間が50%ほど削減できたこと、など営業組織への貢献度は大きいです。

まず、openpageを使ったスマートな商談は、新しいセールステクノロジーを使いこなしている先駆的な印象を与え、それだけで差別化になります
また、表面的な話だけでなく、提案の中身についても、テンプレートやコンテンツを活用した購買体験価値を最大化する提案を構成したことで、課題とソリューション、ビジネス価値の紐づけが的確になって、成約率や成約単価が上がったのを目に見えて実感しています。

「大きな取引の成約=共感される価値の最大化」と考えた場合、課題や差別化された価値に共感いただくなど、入口(=初回商談)での最適化が出口(=受注金額)の最大化には必要不可欠となります。openpageはそこのアシストにもなると感じてます。

例えば、顧客の表面的なニーズに対して商材ありきの提案をするのではなく、ヒアリングを通じた潜在的な問題・原因をもれなく浮き彫りにすることで、「Marooが顧客に対して貢献できる最大スコープ」がわかります。

問題の真因を特定し、優先すべき投資領域が明確になれば、ソリューションの納得感が増すため、自然と提案するソリューションの幅が広がり、取り組み期間が長期化するなど、将来にわたり提供する価値が最大化された状態で成約にいたります。結果、受注単価が大きく向上していて、この半年でいうと、月の売上が3倍くらいに上がっています。

また、あらためて自分のやり方を言語化して外部にオープン化することで、PDCAが回しやすくなったと感じています。

自分の頭のなかにある状態だと思考のメモリ(容量)を消費するため、顧客状況や商談フェーズに合わせた具体的な言語化や改善には意識が向きません。
しかし、openpageを使うと脳のメモリを空けた状態で、仕組みとして最適か、機能するかなどの「営業活動の型づくり」の観点で客観的なレビューができます。

使えば使うほど、自然にセールスプロセスのあらゆる提案活動の言語化が進み、これを棚卸し・整理・レビューすることで、型化とブラッシュアップが同時に進んでいきました。

今は、営業活動の型をopenpageで作ったテンプレートに落とし込み、事前準備の段階からチーム全体で活用するようにしています。そのなかで、もっとこういうプロセスの方が良いかも、というプラスアルファの主体的な改善アイデアがメンバーから出るようになりました。

ーその他にopenpageを導入して良かったことはありますか?

山梨様
顧客から、openpageを活用した商談についてお褒めの言葉をいただく機会がありました。事前の商談準備からヒアリング、提案内容や質問への回答など、商談の進め方が丁寧で素晴らしかったこの提案は知人にも聞かせたいので、ほかの顧客をぜひ紹介したいと言っていただけました。

それから、エンタープライズ企業での支援でも役立っています。大手企業様はコミュニケーションを取るためのツール活用に制限があることが多いです。
例えばGoogleドキュメントが使えない顧客にはメールやチャットを使って情報のやりとりをしていました。ですがどうしてもツールの特性上、提案内容が流れていってしまいます。

そこで私たちは、openpageの利用を顧客に社内承認していただいて、議事録、タスク、ファイルなどを集約する環境づくりを行いました。openpageはISMSの資格取得、大手企業の導入実績や資本提携実績が豊富にあり、私がやり取りしている大手企業様のセキュリティ基準に沿った技術回答やシート提供を行っていただき、とても安心しました。

業界や商材ごとに成功モデルを作っていきたい

ーopenpageの良さはどんなところにあると思いますか?

山梨様
ひとことで言えば、「ブラックボックス化しているトッププレイヤーの行動習慣を再現性ある成功モデルとして確立できる」ということだと思います。

openapageなら、トップセールスのスキルや行動習慣、商談プロセスをインデックス化(保存)することで、属人的だった専門スキルや方法論が可視化され、営業組織全体で活用できるナレッジ資産として蓄積することができます。

SFAのような定量的な内容ではなく、定性的な顧客の意思決定基準や、共感された製品の提供価値などの商談履歴が議事録に残るため、本当の意味でトッププレイヤーの営業の振る舞いを型にでき、再現性が高い成功モデルに落とし込むことができると感じています。

属人的なスキルや経験によるパフォーマンスの格差を解消して、顧客の課題解決や提供価値に集中できるような環境が実現できる、新しいながら本質的なセールスソリューションです。

ー今後openpageをどのように活用していきたいですか?

山梨様
すでに基本的なセールスモデルの型をopenpageで構築出来たので、これをより深めていきたいです。例えば、顧客の業界や提案する商材ごとに専用ページのマスタを作成してテンプレート化するという取り組みも進めていきたいと考えています。

多様な業界や商材をターゲットする営業においては、顧客の課題や訴求するユースケース/事例など、アプローチ方針が全く異なる複数のセグメントが混在します。特定の顧客属性に合わせて、openpageで型を作ることができれば、顧客起点で商談をより高いレベルで進められ、さらに商談の成功確率、受注率を高められると思います。

デジタルセールスルーム、バイヤーイネーブルメントの取り組みは営業の型作りや受注確率向上に確実に繋がる取り組みです。この成功事例やモデルを、openpageさんと一緒につくれると嬉しいですね。

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ーありがとうございました!Maroo様のさらなる成長に役立てるよう、openpageも改善を進めてまいります。

※掲載情報は、取材当時(2024年7月)のものです。

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データ・テクノロジーを武器にスモールビジネスのマーケティング・営業組織を変革する「Sales Model Transformation」サービスを提供する。インサイドセールスのコンサルティングやBPO、セールスイネーブルメントを軸に、成長企業からエンタープライズ企業まで幅広く支援を行っている。