はじめに
営業支援ツールとして注目を集めているデジタルセールスルーム(DSR)。openpageは、DSRのリーディングカンパニーとして、多くの日本企業の営業DX推進をサポートしてきました。
本記事では、DSRとは何か、DSR導入のメリット、活用事例、主要機能などを詳しく解説します。DSRを活用し、顧客起点の営業を実現する方法をご紹介しましょう。
デジタルセールスルーム(DSR)とは?
DSRとは、営業担当者がお客様ごとの専用ページを作成し、提案情報を一元管理できる新しいセールステックです。顧客が見るツールでもあるため、営業が使うほど、顧客にとっても価値が生まれるのが特徴です。
これまでのセールステックの多くは、SFAなどの社内管理用ツールでした。一方、DSRは顧客のために提案を作り込む外向きのツール。顧客との対話に使うほどデータが蓄積され、SFAへの入力もスムーズになります。
DSRは、営業のデジタル化を推進する上で欠かせないソリューションと言えるでしょう。実際、国内でもDSRの導入企業が増加傾向にあります。「働き方改革」の流れもあり、営業の生産性向上に寄与するツールとして、多くの企業から注目されているのです。
中でもopenpageは、いち早くDSRの可能性に着目。2019年のサービスリリース以降、業界のリーディングカンパニーとしての地位を確立してきました。後述する事例からも分かる通り、製造業やコンサルティング業など、幅広い業界でDSR活用を支援しています。
営業のDXにお悩みの企業様は、ぜひ本記事を参考にしてみてください。DSRの基本概念から具体的な活用方法まで、詳しく解説していきます。
デジタルセールスルーム(DSR)の導入メリット
DSRには、以下の7つの主な導入メリットがあります。
詳細記事:デジタルセールスルーム(DSR)7つの導入メリットと事例を解説
デジタルセールスルーム(DSR)の導入メリット1.受注率の向上:
提案をデジタルで管理・改善し、カスタマイズ性の高い顧客体験を提供
提案内容をDSR上で一元管理することで、PDCAサイクルを高速で回せるようになります。提案の良し悪しを定量的に判断し、より効果的な提案作りにつなげられるのです。
また、DSRを活用すれば、顧客ごとにパーソナライズされた提案も可能。画一的な営業ではなく、相手のニーズに合わせたアプローチを実践できます。顧客に寄り添う姿勢は、信頼関係の構築や受注率の向上に直結するでしょう。
デジタルセールスルーム(DSR)の導入メリット2.取引単価の拡大:
提案を蓄積・深化させ、より大きな取引につなげられる
DSRでは、提案内容を都度更新していくことが可能です。初回商談だけでなく、継続的に顧客との対話を重ね、提案を磨き上げていくイメージです。
対話を通じて顧客の課題をより深く理解し、提案に反映させる。こうした地道な活動の積み重ねが、大型案件の獲得や、既存顧客との取引拡大につながっていくのです。
デジタルセールスルーム(DSR)の導入メリット3.商談リードタイムの短縮:
関係者で提案内容を共有し、社内の意思決定を促進
DSRに蓄積された情報は、社内の関係者間でも共有可能。営業担当だけでなく、上席や他部署のメンバーも、いつでも商談状況を確認できます。
情報共有が進むと、顧客への提案内容の精度も上がります。部署間の連携がスムーズになり、トップダウンの意思決定も下りやすくなるでしょう。その結果、商談サイクルの短縮化や、受注までのスピードアップが期待できるのです。
デジタルセールスルーム(DSR)の導入メリット4.営業組織の型化:
優良事例をテンプレート化し、組織全体のスキル向上を図れる
DSRに蓄積されたデータは、営業組織のナレッジとしても活用可能。優れた提案事例をテンプレート化し、チーム内で共有することで、営業全体の底上げにつなげられます。
トップセールスの商談術をDSR上で可視化し、「再現性のある営業モデル」として確立する。こうした取り組みにより、属人的だった営業ノウハウの共有・横展開を進められるのです。
デジタルセールスルーム(DSR)の導入メリット5.セールスイネーブルメントの実現:
トークスクリプトなどを一元管理し、実践的なスキル習得を支援
DSRは、セールスイネーブルメントのプラットフォームとしても活用できます。商談フェーズごとのトークスクリプトや関連資料などを集約し、営業担当者の自己学習を支援するのです。
日々の営業活動の中で、必要な情報にすぐアクセスできる。そんな環境があれば、担当者のスキルアップも加速するでしょう。会社の営業方針を体現する「型」を、DSR上で見える化することも可能です。
デジタルセールスルーム(DSR)の導入メリット6.営業準備/報告の効率化:
提案内容が自動的に蓄積されるため、資料作成や情報共有が楽に
DSRに商談情報を保存すれば、提案は常に最新版のものが確認できます。PowerPointで資料作成をしなくてもエディタで簡単に提案を組み立てられ、提案の準備や報告手間を大幅に削減できるのです。
また、DSRとSFAを連携させれば、商談日報の作成も楽になります。面倒な営業報告業務から解放され、より生産的な活動に注力できるようになります。限られた時間を、顧客のために使える。それが、DSRのメリットと言えるでしょう。
デジタルセールスルーム(DSR)の導入メリット7.顧客との関係強化:
提案の経緯を振り返り、課題解決のパートナーとしての信頼を獲得
DSRは、単なる営業効率化ツールではありません。むしろ、営業と顧客との関係性を変革するソリューションと言えるでしょう。
従来型の「モノ売り」営業では、製品紹介と価格交渉に終始しがちでした。しかし、DSRを介して提案を重ねていけば、自然と顧客の課題解決に向き合う姿勢が身についていきます。
相手のビジネスにコミットする。そんな営業スタイルを実践できれば、顧客から信頼されるパートナーへと成長できるはずです。DSRは、営業の在り方そのものを変える起爆剤となるでしょう。
以上のように、DSRの導入効果は多岐にわたります。ツールを使いこなすほど、営業チームの変革も加速していく。そんな相乗効果を生み出せるのが、DSRの魅力と言えるでしょう。
デジタルセールスルーム(DSR)の具体事例
続いて、DSRの具体的な活用事例を見ていきましょう。ここでは、株式会社SALES ASSETと株式会社Marooの2社を取り上げます。
株式会社SALES ASSETのデジタルセールスルーム(DSR)成功事例
営業組織の立ち上げ支援を行うSALES ASSETでは、openpageのデジタルセールスルーム(DSR)を全社導入。提案内容の見える化や、ディスカッション型営業の実現などの課題解決に活用しています。
SALES ASSETがDSRを選んだ理由は、以下の3点です。
- 情報の見やすさと使いやすさが圧倒的
- 目次機能で情報を整理しやすく、テンプレート化も可能
- 商談から受注後のフォローまで、一気通貫で活用できる
導入後の効果は、以下の通り。
- 提案品質の向上と案件管理の効率化
- 導入1ヶ月で大型案件を受注
- 社内でのツール活用が進み、営業の仕組み化が加速
SALES ASSET 代表取締役の吉武様は、デジタルセールスルーム(DSR)活用について次のようにコメントしています。
「openpageのおかげで、営業担当者の『提案力』が飛躍的に向上しました。ディスカッション型の営業が社内に浸透し、お客様からの評価も上がっています。今後も、デジタルセールスルーム(DSR)を営業DXの基盤として活用していきたいですね」
株式会社Marooのデジタルセールスルーム(DSR)成功事例
営業組織の課題解決支援を手掛けるMarooでは、トッププレイヤーの営業ノウハウをデジタルセールスルーム(DSR)で型化。openpageの機能を生かし、商談プロセスをテンプレート化することで、以下の成果を上げました。
- 平均受注単価が2倍以上に拡大
- 商談前の準備時間が50%削減
- 業界や商材ごとの成功モデルの確立に着手
Marooが抱えていた課題は、トッププレイヤーの商談ノウハウがブラックボックス化していること。それを解消するために、デジタルセールスルーム(DSR)を導入したといいます。
Maroo 代表取締役の山梨様は、デジタルセールスルーム(DSR)活用の手応えを次のように語っています。
「openpageを使えば、営業の『暗黙知』を『形式知』に落とし込むことができます。優れた商談事例を言語化し、型にはめ込む。それにより、営業の属人化も解消されつつあります」
今後のビジョンを聞くと、山梨様の目は輝いていました。
「業界や商材ごとの『型』をデジタルセールスルーム(DSR)で確立できれば、商談の精度はさらに上がるはず。その成功モデルを、ぜひopenpage様と一緒に作り上げたいですね」
SALES ASSETとMaroo、2社の事例に共通するのは、営業ノウハウの「見える化」「型化」を実現している点です。
属人的な営業スタイルから脱却し、再現性の高いモデルを作ること。それこそが、デジタルセールスルーム(DSR)活用の醍醐味と言えるでしょう。
デジタルセールスルーム(DSR)のツール機能
優れたデジタルセールスルーム(DSR)には、以下の5つの主要機能があります。
詳細記事:デジタルセールスルーム(DSR)の5つの主要機能とその活用方法
デジタルセールスルーム(DSR)のツール機能①お客様専用ページ:
顧客ごとのページを作成し、提案情報を一元管理
デジタルセールスルーム(DSR)の基本機能とも言えるのが、「お客様専用ページ」。顧客ごとに個別のページを用意し、関連情報を集約して管理できます。
具体的には、商談の議事録、次回アクション、提案資料などを登録可能。これらの情報をタイムリーにアップデートしながら、顧客との対話を深めていくことが肝要です。
お客様専用ページを充実させるほど、営業担当者の「顧客理解度」は上がっていきます。製品の売り込みではなく、相手の課題解決を第一に考える。そんな「顧客起点」のマインドが、自然と身についていくのです。
デジタルセールスルーム(DSR)のツール機能②視聴レポート:
顧客の提案閲覧状況を分析し、効果的な提案作りに活かす
デジタルセールスルーム(DSR)のもうひとつの特長は、「視聴レポート」機能です。これは、顧客が商談以外の場面でどのように提案内容を見ているかを可視化するツールです。
具体的には、以下の指標を把握できます。
- 営業提案に対する顧客の閲覧時間や閲覧回数
- 顧客によく見られているページや見た順番
- 顧客は1日に何回提案を見直しているか
こうしたデータを分析することで、顧客の興味関心や課題感度合いを推し量ることができます。「この提案はよく見られているな」「この部分は伝わっていないかも」など、仮説検証を繰り返しながら、提案内容を磨き上げていけるのです。
一般的に、受注に至る案件ほど提案内容の閲覧回数が多いと言われています。視聴データを営業に生かすことで、クロージング率の向上も期待できるでしょう。
デジタルセールスルーム(DSR)のツール機能③テンプレート:
優良事例を雛形化し、営業の組織的な底上げを図る
営業のDXを進める上で欠かせないのが、ナレッジの共有・横展開です。デジタルセールスルーム(DSR)には、そのための「テンプレート」機能が備わっています。
商談構成やヒアリングシート、提案内容やネクストアクションなど、営業活動に関わるあらゆる雛形を登録可能。優良事例をベースに、組織全体で使える「型」を増やしていけるのです。
トップ営業の商談事例などをテンプレート化することで、ノウハウの属人化も防げます。新人営業でも、早期から一定レベルの提案が打てるようになるでしょう。
ただし、型を形骸化させないよう注意が必要です。あくまで、テンプレートはPDCAを回すための起点。現場での使いこなしを通じて、常にブラッシュアップしていくことが大切だと覚えておきましょう。
デジタルセールスルーム(DSR)のツール機能④タスク管理:
商談を進めるアクションの見える化・最適化で、案件成約を加速させる
商談を成功に導く上で重要なのが、顧客の社内稟議を後押しすること。デジタルセールスルーム(DSR)には、そのための「タスク管理」機能が用意されています。
提案書の評価や、次のアクションの依頼など、顧客に打ち返してほしい宿題を明示的に伝えられます。タスクの進捗状況は、デジタルセールスルーム(DSR)上で一元管理。催促も含めて、的確なフォローが可能になるのです。
こうした「タスクの見える化」は、営業にとっても効果的。何を依頼したのかが明確なので、PDCA管理がしやすくなります。タスク消化を通じて、顧客の意思決定プロセスに寄り添う。それが、DSRを使いこなすコツだと覚えておきましょう。
デジタルセールスルーム(DSR)のツール機能⑤通知:
提案やタスクの進捗を関係者間で即座に共有し、迅速な対応を実現
営業活動において、スピード感は何より大切な要素。それを担保するのが、デジタルセールスルーム(DSR)の「通知」機能です。
タスクの進捗状況や、資料の共有など、営業に関する様々な通知をデジタルセールスルーム(DSR)から発信可能。
「この件、どうなりましたか?」という営業のフォロー連絡が自動化されることで、営業チームの効率は格段に高まるはず。通知を活用した営業生産性のアップで、営業の単純連絡の業務を減らす仕組みが作れます。
以上、デジタルセールスルーム(DSR)の主要な機能を解説してきました。それぞれの機能を連動させながら使いこなすことが、DSRの真価を引き出すカギとなります。
営業活動の諸要素をデジタルセールスルーム(DSR)に集約し、データドリブンな商談運営を実現する。そのためにも、機能への理解を深め、使い方を工夫していくことが肝要だと覚えておきましょう。
DSR(デジタルセールスルーム)のトレンド
続いて、デジタルセールスルーム(DSR)にまつわる最新トレンドをお伝えします。営業DXの潮流を知る上でも、ぜひ押さえておきたいニュースです。
キヤノンMJとopenpageが資本業務提携:共同のデジタルセールスルーム(DSR)事業開発により日本企業の営業デジタル化を促進
2024年8月、キヤノンマーケティングジャパン(キヤノンMJ)とopenpageが資本業務提携を締結しました。
キヤノンマーケティングジャパン社とopenpageの資本業務提携
背景にあるのは、国内の労働力不足と営業の属人化問題。これらの課題解決に向けて、両社はデジタル営業ソリューションを共同開発します。
openpage 代表取締役の藤島誓也は、提携の狙いを次のように語っています。
「キヤノンMJ様の営業ノウハウと、当社openpageの営業DXの技術力を掛け合わせることで、これまでにないデジタル営業のソリューションが生まれるはず。営業職種の在り方を、共に革新していきたいですね」
営業DX業界をけん引する2社の協業。今後の動向から目が離せません。
openpageがセレブリックスとアライアンス:日本トップクラスの営業ノウハウを持つセレブリックスとDSR(デジタルセールスルーム)を確立する
2024年3月、営業支援のリーディングカンパニーであるセレブリックスと、openpageがアライアンスを締結しました。
openpageとセレブリックスが事業提携─ openpageのDSR(デジタルセールスルーム)が営業支援の新時代を切り拓く。セレブリックスとの連携で更なる進化を遂げる
セレブリックスは、営業の型化やトークスクリプトの作成など、営業組織の変革を支援するコンサルティングサービスを展開。全国の日本企業で、数多くの導入実績を誇っています。
今回の提携では、セレブリックスのナレッジとopenpageのデジタル技術を融合。DSRを活用した営業DX支援で、シナジー効果の創出を狙います。
セレブリックスの城戸恵一氏は、次のようにコメントしています。
「藤島様は、BtoB営業の成功モデル作りにおいて、第一人者と言えるでしょう。openpage様のDSR(デジタルセールスルーム)とセレブリックスのノウハウが組み合わせれば、より再現性の高い営業変革が実現できるはず。我々の知見を提供しながら、ツールの高度化にも携わっていきたいですね」
営業のプロ集団であるセレブリックスと、デジタルセールスルーム(DSR)のリーディングカンパニーが組むことで、営業DXは新たなステージへ。両社の取り組みにも、注目が集まります。
デジタル営業の在り方が問われる中、デジタルセールスルーム(DSR)の重要性は高まるばかり。業界の動向を追いかけつつ、自社の営業変革にもDSRを役立てていきたいものです。
おわりに
本記事では、営業の新たな武器となるデジタルセールスルーム(DSR)について詳しく解説してきました。
顧客起点の営業を実践するためには、提案情報のデジタル化と、データに基づく改善サイクルの確立が欠かせません。デジタルセールスルーム(DSR)の導入は、セールステックの単なる入れ替えではなく、営業プロセス自体の変革を意味するのです。
openpageは、数多くの企業のDSR活用をサポートしてきた実績があります。貴社の営業DX推進に向けて、ぜひご活用ください。
本記事のまとめ
- DSRは、営業担当者が顧客ごとの専用ページを作成し、提案情報を一元管理できるセールステックです。
- DSRの主なメリットとして、受注率の向上、取引単価の拡大、商談リードタイムの短縮、営業組織の型化などが挙げられます。
- DSRの導入企業からは、提案品質の向上や営業効率の改善など、様々な成果が報告されています。
- DSRには、お客様専用ページ、視聴レポート、テンプレート、タスク管理、通知など、営業活動を支える主要な機能が備わっています。
- キヤノンMJとopenpageの資本業務提携、セレブリックスとのアライアンスなど、DSRを巡る業界の動向からも目が離せません。
営業DXの鍵を握るデジタルセールスルーム(DSR)。ツールの理解を深めつつ、自社の営業変革にも役立てていきたいものですね。
本記事が、皆様の営業DX推進の一助となれば幸いです。
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